おいで、恋愛しようか『LIP×LIP短編集』

結婚生活視聴率『勇次郎』　続 ページ34

勇次郎のキャラ分からん......

はっきり言って妄想っす、はい

ーーーーーーーーーーーーーーー

ー朝ー







「ごめんってA、機嫌直して？」



「直すもんか！っ.....てて....」






勇次郎に殴りかかろうとするとお腹に激痛が走る


地味にいたあ.....





「え、昨日やったことと痛む患部が噛み合ってないけど」


「うるさい、女の子はデリケートなんです」






大丈夫？と私を後ろから抱き締めてお腹をさすってくれる勇次郎



少しだけ和らぐ腹痛



ふぅ、と短い息を吐いた





「まだ痛い？」



「んー.......まだちょっと」





分かった、と聞こえてまた手が動く



お腹に熱の籠るくらいのペースでさすってくれるので気持ちいい


気分がふわふわしていくのが分かった







「もう大丈夫だよ勇次郎。ありがとう」




そう言ったのに彼は私を離さない


それどころか触れる面積を増やすかのように私を抱きしめなおす







「ゆう、じろう？」


肩に乗っている彼の頭にそう問いかける




「もう出ていこうなんて思わないでね？」




その言葉に過剰反応する私の体



「机にあった手紙見てさ、本当にAは家出しちゃったのかな思って。すごいヒヤヒヤした」




「........うん」






「だからさ」




「うん」





頷く度に涙が頬を伝う







嬉しさ故、だろうか









「だから、ずっと近くにいて。離れないで」







.







可愛い、ごめんね、愛しい、分かったよ、やっぱり好き、大好き



そんな言葉が頭をぐるぐる回ってどれを彼にかければいいのか分からない







普段は冷たい彼が私にだけ見せる弱気なところ



幸福感が胸を満たして思わず笑みが溢れる







「ごめん、ごめんね勇次郎。分かった何処にも行かない」







そう言うと顔を上げてふわりと笑う勇次郎。


次の瞬間に。ちゅ、と短いキスをこめかみに落とされる








外は明るい、朝だった

独占欲と所有欲。『勇次郎』→←ジェラシータイムアウト。『愛蔵』

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す