おいで、恋愛しようか『LIP×LIP短編集』

キャパオーバーは突然に『愛蔵』 ページ21

「はあぁ〜.....今日も疲れたぁ〜.....」








そう溢しながらベッドにダイブするお風呂上がり





いつも漫画の主人公とかがやっている台詞と行動だけど自分がOLになると言いたくもなる






そのくらい精神的にもうダメだった









現在夜の8:00。このくらいなら何か面白い番組でもやっているだろうと思い、髪を拭きながらテレビを付けたその時






「こんばんはー！LIP×LIPでーす！」



「「「「「きゃああああ！！！！」」」」」








........いや、こっちがきゃあ！だよ。こっちが



そっか今日は某有名音楽番組のSPやるんだっけ





ここまでLIP×LIPがドストライクでくるタイミングの良さ。自分のリモコンさばきに乾杯









フラフラ街中を歩いていてつい買ってしまった大きめのテレビ





目と鼻の先くらいに近付いて。画面に手をつける









「愛蔵.......」









数年前から相も変わらない笑顔で観客を魅了する彼、愛蔵






もう何年も会ってない遠恋中の彼である









最初こそは実家暮らしだったので24時間に一回は会うか、話すかはしていた





ところが数ヵ月後、普通の人より仕事の馴れが速かった私は大阪の方に転勤することになってしまった







大阪だぜ！？遠いわ！









断ろうにも断れない状況。泣く泣く私は転勤することを決意した





愛蔵も仕事ならしょーがない。と納得はしてくれた









...........ここからは察してほしい




日に日に連絡は減っていって今では全く。と言う状態だ





まぁ人気の絶えないLIP×LIPだ。忙しないのだろう









........このまま自然消滅か。呆気ない









.









.......なんて思ってる筈がないでしょーーー！！！！




会いたいし話したいし....とりあえず生で顔が見たい！





ｶｯとなりながらもう日課であるココアを飲んでお菓子を取り出す。今日はスノーボールにした←美味しいよ









ふとテレビに映ってる彼を見るとなんだか









「........あれ」









彼が遠い世界の住人みたいで、自然と目頭が熱くなる









もうやだ、会いたいよ愛蔵に






「......っ..........ふぅ¨......」







太股にパタパタと雫が落ちる







いっそのこと今日は声が枯れるまで泣いて、死体のように寝てしまおう









その時









バチッ









「.....っ！？.........え...！？」









急に電気が消えて、部屋が闇に包まれる

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