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「ねぇ、しんたろー」
「んー?」
「今日の物理の宿題のこれ、わかんないの」
休み時間になる度に、気がつけば私の足は慎太郎の席に向かっている。
女子の友だちもそれなりにいて、それでも何故か休み時間には慎太郎と話したいと思う。
気を使わなくていいから一緒にいて楽なのだ。
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慎太郎の前の席の椅子を借りて、慎太郎の机に頬杖をつく。
こんなことしてるから付き合ってるとか、好きなんでしょとか言われるんだろうなってわかってはいる。
もうクラスのみんなもこの風景に慣れてしまったのか、最近はそんなことを聞かれるのも少なくなった。
「あー、これ簡単だったけど、出来ないの?」
「ねぇ、私に嫌われたい?」
「嘘だって、教えてあげるよ」
慎太郎はそこそこ勉強も出来て、バスケも上手で、何よりとっても優しい。
そんな彼が羨ましくて、友だちながら尊敬している。
「そういや、しんたろーって好きな人いるの?」
「うーん、わかんない」
「わかんないってよくわかんない」
恋愛に鈍感な彼も引っ括めて大好きだ。
それは“友だちとして”、のはず。
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手の届かない憧れの北斗先輩。
手の届く距離にいる憧れの慎太郎。
その距離が遠くて、時々揺らぎそうになる北斗先輩への想い。
「じゃあ、Aは?」
「うーん、わたしもわかんないかも」
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おむらいす(プロフ) - いろいろと、おめでとうございます!!!とても楽しく読んでいます!!!更新頑張ってください!! (2019年11月17日 0時) (レス) id: 720468669b (このIDを非表示/違反報告)
キミ(プロフ) - すごく素敵なお話なので評価は気にせずどんどん書いていただきたいです! (2019年11月15日 22時) (レス) id: f71e120e05 (このIDを非表示/違反報告)
つくも(プロフ) - あ、ぽむりんこむちゃん!はっ!凄い面白いし、キュンキュンします!これからも更新頑張って下さい! (2019年11月14日 22時) (レス) id: 93c1aaa9cc (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨリ - めっちゃキュンキュンしてます!!早く結ばれてほしい!! (2019年11月10日 7時) (レス) id: 61e4e164fd (このIDを非表示/違反報告)
ぽむりんこむ - めっっちゃキュンキュンしてます……!!更新楽しみにしてます! (2019年11月7日 19時) (レス) id: 77570be88d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:r. | 作成日時:2019年8月1日 0時