午後4時30分

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自室のベットに寝転がりながら、丁寧に湿布が貼られた左手の人差し指を眺める。









あれから北斗先輩は練習に戻り、私は先輩に言われるがまま、先に帰らせてもらった。


結局特に熱があるわけでも無かったけれど、やっぱり身体はなんだか怠くて。









北斗先輩が私の体調の悪さに気が付いて、帰らせてくれて良かったのかもしれない。


自分から帰りたい、なんて言う勇気もないし。









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帰らせてもらったとはいえ、眠いわけでもないから寝れない。


その原因はほぼ確実に北斗先輩。









ボールが私に当たったことを慌てて心配しに来てくれた時の顔、優しく湿布を貼ってくれた時の伏し目がちな顔、私の頭をポンポンした時の顔。


全部私の頭から離れない。









こんなことになるならもっと早くブレーキをかけておけば良かった。


先輩を好きにならないようにするためのブレーキを。









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部屋の壁にかかってる時計は午後6時45分を指している。









「そろそろ、終わったかなぁ」









明日北斗先輩にもう一度お礼を言わなきゃ、そう思い目を閉じる。


とにかく寝なくちゃ体調は良くならないから無理矢理目を寝ようとした。









私の耳元で鳴ったスマホの通知音に気が付かないふりをして。

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