午後4時30分

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学年が違えば、当たり前に北斗先輩と関わる時間はかなり限られてしまう。


すなわち、先輩との恋は進展する気配もない。









毎日の部活だけが私の幸せで、


時々訪れる北斗先輩と話す時間を大切にしている。


話す時間、なんて言ったって一瞬で、話す内容だって部活の必要最低限の質問とその答えとかのレベル。









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少し暑くなってきた放課後の体育館で、今日も北斗先輩をはじめとした、みんなを見守る。


けれど、季節の変わり目だからなのか、朝から体調が優れなくてぼーっとしてしまう。









飛んでくるボールにも気が付かないほどに。









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「Aちゃん危ない！」


「えっ、」









部員さんの私を呼ぶ大きな声でふっと我に返る。









でもその頃にはもう遅くて、私の目の前にはボールが。









咄嗟に顔を守ろうと、顔の前に手を出してしまったせいで、指先に当たってまた別の方向に飛んだボール。









「ごめん、大丈夫？」









痛っ、って声を出す前に次は私の前に今までに見たことのない表情をした北斗先輩が。

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