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オーナーの臣さんによって乾杯の音頭がとられた後は、大きなテーブルを囲んで打ち上げが始まった








慎と壱馬の間に座って、オレンジジュースで乾杯


この位置はこの2ヶ月の間ですっかり定着して、少し他の所へ座ろうとすると、手を引かれてこの席


昂秀の隣に腰を降ろそうとした瞬間、慎が視線で戻って来いって伝えてきた事もあったなぁ…笑










翔吾「なぁA〜、まだ飲めへんの?」


「あ、もう飲めますけど…」


壱「もう20歳やもんな」


樹「え!?いつの間に誕生日迎えてたの?」


「ごめん、7月にひっそりと…笑」


翔吾「はぁ〜!?有り得んわ!
何でお祝いさせてくれへんねん!!」


壱「俺はプレゼントにパスケースあげたで」


慎「…俺も知らなかったんだけど」


「…ごめん言い出せなくて笑」


慎「今度ちゃんと祝わせて」


「うん、慎の事もお祝いするね?」









そう言うと、慎は少しだけ照れたように笑って、それを隠すようにサイダーを喉に流し込んだ









翔吾「…もう俺知らんもーん、今日は飲んでやるもーん、いっちゃん付き合って?」


樹「嫌です、翔吾さん酔うとめんどくさいし」


翔吾「…Aやっぱり一緒に飲んで…」


慎「駄目に決まってるじゃないですか」


「…あはは」


壱「もう〜、俺が付き合ったるわ」


翔吾「…うわぁ〜かずまぁ〜泣」









翔吾さんに泣きつかれながら、壱馬はしゃあないなぁって相手をしてあげていて


これは壱馬の良いところなんだ、翔吾さんのこと、本当は大好きなんだよね




そして隣をふと見ると、サイダーを飲む慎









「…そういえば
慎ももう20歳なのに飲まないよね」


慎「ん、俺もいい今は」


「なんで?」


慎「…酔ったらAに何かあった時どうすんの」









こういう時、あまり目を合わせてくれないのは
彼が照れ隠しをしているから


私はそんな慎が堪らなく大好きで


そして、そんな慎に何度でも恋をする









「…好き」









少しだけ近付いて、内緒話をするように伝えると









慎「…俺負けないわそこは」









頰をほんの少しだけ紅く染めて、
また目を合わせずにそう言う


思わず、ふふっと笑うと









慎「…行こ」


「え、どこに?…ちょっと!」









大きな背中を前に優しく手を引かれて


あの夏の日


初めて来た時と同じように、その場を抜け出した





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MAO - とても素敵なお話で、一気に読めました! (2020年1月11日 22時) (レス) id: 7e55f29c35 (このIDを非表示/違反報告)
- 蘭さん» 楽しみでたまらないです!待ちきれません (2019年8月10日 16時) (レス) id: 772a3fabcd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ★さん» 物語が思い浮かんだら、再び慎君で書かせて頂こうと思っています!楽しみに待っていて下さったら嬉しいです(^^) (2019年7月19日 0時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
- また慎くんで書いてください! (2019年7月15日 21時) (レス) id: b78fe88ec4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - shyboyz17mさん» 最後まで読んで下さり、こちらこそありがとうございます!すごく嬉しいです泣 (2019年3月25日 23時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年9月10日 1時

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