２話 ページ3
これ以上勝己の怒りの沸点を突破させない為にも、全力でコレを終わらせよう。
と、私が集中してガリガリと高速で書いていると、またもや勝己が話しかけてきた。
私は油断してしまっていた、書くことに集中し過ぎて、つい口を滑らせてしまった。いつもの癖を、いつもと同じように、まるで息を吐くかのように軽やかに言ってしまったのだ。
｢A、俺と付き合え。｣
｢わかったわかった。｣
｢じゃあ帰るぞ。｣
｢…………は？｣
数十秒遅れて勝己の言葉の意味を理解した私は、ポトリとシャーペンを床に落とた。
ま、待って、この男、今、わ、私に、なんて言った…？
私、勝己になんて答えた…？
油断していた、他のことに集中してたから、勝己の言葉を薄らぼんやりとしか聞いてなかった。
冷や汗をダラダラとかきながら勝己を見ると、いつもと同じ表情をした勝己がいた。
ああ、なんだ、冗談か、また私をコケにする為に言ったんだ…
｢これから俺以外の男と二人で帰ろうとするんじゃねーぞ。｣
｢な、なんで。｣
｢あ"？俺の女だろ、そんくらい当然だろうが。｣
｢…｣
神様、私が何したって言うんですか。
ただ静かな場所で授業のメモを取ってただけなんです、テストでいい点取れるように頑張ってただけなんです。
大金持ちになりたいとか、国宝級イケメンを拝みたいとか…そんな邪なこと全然考えてないのに、なのに。
｢荷物まとめろ。｣
バッサバッサと私の教科書たちを、勝手に私のカバンに詰め込んでいくこの男、爆豪勝己。
なんでそんなに淡々としてんの？理解できないのは私だけ？疑問を抱いてる私がおかしいのか？
顔面蒼白になりながらも、勝己を止めようと、腕を掴んだ。
落ち着け私、勝己だって話せばわかる、前言撤回したらそりゃあ爆破で瀕死状態にされるかもしれないけど話せばわかってくれる、わかってくれるから…
｢なんだよ。｣
｢ま、待って勝己、今のはその、言葉の綾というか…つい口が滑っちゃったというか…ちょっと間違えただけで…｣
｢あ"？何言ってんのか聞こえねんだよとっとと帰るぞ。｣
私の腕を振りほどくと、いつの間にか全ての教科書たちをまとめたカバンを私に押し付け、私の手のひらを掴み歩き出した。
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レルル - あ、すんません196って2乗でした死んできます (2018年7月31日 8時) (
レス) id: dcaaa97ec7 (このIDを非表示/違反報告)
レルル - 4の4乗は196ですよ〜。 (2018年7月31日 7時) (レス) id: dcaaa97ec7 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - ニッシー(=´∀｀)さん» コメントありがとうございます、楽しんでいただけて私も嬉しい限りです、今後も楽しんでもらえるように更新頑張らせていただきます…！ (2018年6月25日 17時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
ニッシー(=´∀｀) - 楽しい！ (2018年6月22日 21時) (レス) id: e4fd1957c8 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» 迷惑だなんて、そんなわけないです。私の書く作品を好きだと言ってくれて、その上リクエストをくれるなんて、全てのお言葉が嬉しかったです。応援もありがとうございます、コナさんの、そのお言葉一つ一つが励みになってます、今後も頑張らせていただきます…！ (2018年6月17日 0時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年6月12日 10時
