第281話…あれから ページ31
ユウ視点
あの事件から数ヶ月の月日が経った…
セントラル・カセドラルが崩れた後｡
僕らはAと霧雨を探したが瓦礫に潰されたのか…
それとも崩れた際にどこかへ飛んでしまったのかわからないが
見つけられなかった｡
まぁ、彼女の最後の願いを叶えられただけでよしとしようと
泣きながらリドル先輩は言っていた｡
それからAのことはどこで漏れたのかテレビで放送され
人形魔獣…ゴブリンと謎の赤い空からこの世界を守った英雄として全世界に知られた｡
ひっそりと行われるはずだった葬式は
Aが助けた大勢の一般人から世界の偉い人まで
弔いの言葉と花束が送られた｡
Aに助けられた1人の女性がこんなことを言っていた｡
「Aさんに助けてもらった時…私のお腹の中に赤ちゃんがいたんです｡
Aさんがいなかったら私だけでなくこの子も失うとこだった…
どんなにお礼を言っても足りないのに彼女は、
私たちが無事でよかったって言ったんです｡
返り血がいっぱいあって…息も上がってて…
他人のためにあんな頑張ってる人見たことなくて…
この子にはそんなAさんのことを話そうと思うんです｡
今はまだ小さいけど…大きくなったらこんな立派な人に助けられたんだよって…」
Aは…この世界でも名を広めた｡
そんな彼女にお礼と感謝を込めて賢者の島にある大きな木の近くに石像が建てられた
もちろん霧雨も一緒に｡
本当はオンボロ寮の近くやセントラル・カセドラルが崩れた学園裏の森が
よかったんだけど…それじゃあ一般人が墓参りできないからっとそこになった｡
Aと交流が多かった僕らは立ち直るのに時間はかかるだろうけど…
僕らはみんなで誓った｡
もし…自分に大切な人ができた時｡彼女たちのことを話そうと
そうして彼女たちの生きた証を残そうと
Aに知られたら『そんなふうに言いふらすのはどうかと思います』
っとか言われそうだけど…
それでも彼女の生きた証を残したいので
僕とグリム、エースとデュースでAと過ごした
思い出を本にしてる｡
まぁ、リドル先輩たちの力も借りてるから良いできだと思う
それからこれは完全に余談だけど
Aが亡くなったと同時に
不完全に繋がっていたこの世界とアンダーワールドの道は
完全に消滅したらしい
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：氷の妖精姫♪ | 作成日時：2022年4月6日 16時
