第277話…優しい ページ27
A視点
ﾕｳ「そんな…こと……僕だって…！！」
ｴｰｽ「……っ！なに勝手にいい話でした感だそうとしてんだよ！！」
エースは顔に描いてあるハートが歪むぐらい涙を流しながら
私に近付く
ﾃﾞｭｰｽ「エース！」
ｴｰｽ「デュースは黙ってろ！」
エースは私の胸ぐらを掴み叫ぶ
ｴｰｽ「お前はまだっ！やりたいことやってねぇだろ！！兄貴に会いたいんじゃねぇよかよ！！思い出したいんじゃねぇのかよ！！故郷に……帰りたくねぇのかよっ！！！」
私の胸ぐらを掴む行為が流石にまずいと思ったのか
トレイ殿とケイト殿はエースを私から引き剥がした
ｹｲﾄ「エースちゃん！」
ﾄﾚｲ「エース落ち着け！！」
エースは2人に押さえつけられても暴れて私に向かって叫ぶ
ｴｰｽ「会いたいくせに…まだやりたいことたくさんあるくせに…っ！もう死にそうだから諦めますじゃねぇよ！！生きろよ……俺たちと生きろよっ！！！！」
その言葉に誰もが身を一瞬固める…
こんな私でも生きててほしいって思ってくれるんだ…
A「………エースは…優しいね…」
ｴｰｽ「はぁ！？」
私はキレるエースを眺めながら大きく息を吐く
A「大丈夫…この後…会える気がするから……思い出す気がするから…帰れる気がするから……」
きっと…大丈夫………
ｶﾘﾑ「オレさ…正直お前とあんまり関わりないしAがどんな奴なのかも過去の映像でしか知らない……でも…でもさ………それでも死んでほしくない…生きて話をしてみたい！！」
そう言って涙を流すカリム殿
この人も…ユウや他のみんなと同じで優しい人なんだな……
A「私も…話してみたかったなぁ…」
この学園で…彼らと過ごす時間がもっとあればよかったなぁ…
ｶﾘﾑ「ならっ！」
私は彼の言葉を遮るように首を振る
A「200年……人間にしては長く生きすぎた…もう…根本的に限界なの…」
みんなは顔を歪ませる
そう…私はただの人間…200年も生き続けたらガタがくる
今まで平気だったのはアドミニストレータ様が定期的に治してたから
でも…そうもいかない
A「この学園に来て1年もなかった気がするけど……
すっごく楽しかった…
マロンタルト…美味しかった……
なんでもない日のパーティで食べたリドルのケーキも
味がチグハグで面白かったなぁ…」
.
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作者名：氷の妖精姫♪ | 作成日時：2022年4月6日 16時
