第275話…約束を… ページ25
A視点
A「きりさめ…」
霧「ぐる…」
私はそっと霧雨の顔を撫でる
A「息を…するのも辛い…でしょう…?私も…もうながく…ない…から先に逝ってても…いいのよ?」
霧雨は力無く首を横に振る
A「……っ!お前は…私との…約束を…守る気なのね…?」
いつの日だったか…NRCの植物園で交わした約束…
A「霧雨…貴方だけは…私のそばにいてね?」
A「律儀に…守る必要なんて……ないのに…」
霧雨は痛いであろう体を動かし私に擦り寄る
A「しょうがないなぁ……もう少し…もう少しだけ頑張って…くれる…?」
霧「ぐるる…」
体を起こし続けるのに限界がきた私はそのまま霧雨の体に倒れ込み
仰向けになった。
ユウ「Aっ!霧雨っ!今…今先輩たち呼んでくるから!!もう少しの辛抱だから……だから………っ!!生きるのを…生き続けるのを諦めた顔しないで!!!」
ユウは私の手を両手で握りポロポロ鳴き続ける
グリム「霧雨ぇーーーっ!!」
エース「デュース!リドル寮長は!?」
デュース「今向かってるって連絡がきた!!」
あぁ…死ぬって……こんなに嫌なものだったかな?
リドル「すまない!チュデルキンを倒すのに時間がかかった上にトレイたちが戦っていたゴブリンの数か多くて遅くな………A…?」
A「り…どる……」
リドルはお腹に刺さってる剣と体の半分以上が氷漬けになった私を見て血相を変えた
A「よか…った……無事で…」
リドル「な…にが……っ!トレイ!!」
トレイ「あ…あぁ!」
リドルを筆頭とした生徒たちが私と霧雨のそばに駆け寄り治療を始める
リドル「リリア先輩とマレウス先輩には魔法で治療を!他にも治癒魔法が得意な人は2人を手伝ってくれ!!1年はなんでもいいから布と暖を取れるものを…!!」
私はリドルの手を握った
A「も…いいの………助からない…」
リドル「な…なに言って……」
A「じぶ…んのこと……はじぶん…で…わか…る…」
声が…でもまだ…まだ言いたいことがあるの……まだ持って!!
リドル「やだ……僕は諦めない!!だって…まだ君に食べてほしいスイーツとか一緒にお茶会とか………いっぱい…いっぱい!!」
リドルは私に縋りつきながら泣きながら叫ぶ
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作者名:氷の妖精姫♪ | 作成日時:2022年4月6日 16時