防 弾 警 察 _____ III

135 JN ページ35

_____ ジン









赤い液体をダラダラと流し横たわるこいつの仮面を
そっと剥ぎ取ればそこには、見覚えのない顔。そして
お目当てのタトゥーは何一つ無かった。









特に、情報を掴んだ訳ではない。だけどこの数ヶ月に
起きた事件、それはあまりにも都合が良すぎる。
そして、俺達の行動を何もかも先読みし過ぎてる









だけど、それ以前に俺達に予言していた奴がいたじゃないか……









ジミ『…ヒョン。どういう事？何を知ってるの

何が、今どうなってんの？』









ソンミくんを抱っこしながらそう告げたジミナの顔は
少し勘づいてる様な、確かめたいような顔。









｢……私達、仲間じゃ……家族じゃなかったんですか…｣









『Aちゃんの口からそんな言葉が聞けるなんてね

僕は、誰が犯人なのかそれだけは検討がついた。

だけど、こいつが消されるとは思わなかったよ。

まだまだ、聞き足りないことがあったのにね…』









ユン『……それより、ナムを助けに行かねぇと』









ユンギの言葉で外へ目をやると、そこには赤く
燃えたぎる先程まで僕達がいた住処。
僕達の大切な場所が赤く染っていた









ホビ『……ほら、早く行こう』









テヒ『ヒョン、ヒョンは俺が支えるから。大丈夫？』









｢よしよし、もう怖くないよ。ね…？ソンミくん

お母さんが下で待ってるよ。｣









この仲間を、この家族を、僕が守らなければいけない。









.

136→←134 JM

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す