不幸体質少年の救済

21 ページ21

「A、大丈夫か！？出血は無いようだが……、吐き気や目眩は？」

『特に無いです、ありがとうございます』

「すまねぇ、俺のせいで…」

『いえ、伊達さんのせいじゃありません。気づけて良かったです』



「オイ！そこうるせぇぞ！！」

大声出さないでください、頭に響く

…と、いっている場合では全然なくて

犯人は僕達の結束バンドで手首を縛り、ガムテープで口元を塞ぎ物置らしき所に集めた。

「いいか！物音なんか立てやがったら1人づつぶっ殺してやるからな！！！」

と、ご丁寧に脅迫されガチャンッと扉を閉められる


うーん、まずはこの結束バンドをどうにかしかいと…と、悩んでいると、隣からシュッシュッと摩擦の音が聞こえた


なんと、零君が靴紐で結束バンドを切っているではないか

わ〜ぉ。その発想は無かった、凄い


「(ﾌﾞﾁｯ やるな降谷！」

「ﾌﾟﾊｯ 皆の拘束も解いてくれ」


と、難なく体は自由を手に入れ、脱出計画を考える

「しかし、犯人達の狙いは何なんだ？」

「ATMの現金補充の金だよ、補充タイミングは防犯上誰にも知らされていないが。大まかな収支をチェックしていれば予想はつく…」

『だから店員もグルだったんですね』

納得の推理だ、零君が本物の警察官の様に見える


「…とにかく、ここから脱出する方法を考えねぇと」

「！ ここに配電盤がある、いけるかもしれないぞ！！」

22→←20

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す