黒く美しい少女は“ヴァリアー編Secondo” (ページ15)

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標的119 招集ページ15

「すなわち、今まで行ってきた7つのリング争奪戦の最終戦です。いかがでしょうか？XANXUS様」

「悪くねぇ」

「それでは明晩、並中に皆さんお集まり下さい」

XANXUSは「せいぜい足掻け」とツナにリングを半分にして投げ渡し、カッと眩しい光で目を瞑り、光が弱まるとヴァリアーとチェルベッロは消えた。

それと同時にディーノさん率いるキャバッローネファミリーの部下達が救援に駆けつけてくれた。部下達は急いで9代目とケガ人の手当てに向かった。

私は特に怪我も無い為、怪我した恭弥を無理矢理ディーノさんの所に連れて行き、馬になった山姥切に乗って帰った。

***
次の日の晩、チェルベッロに強制招集をかけてられたので並中に向かうとまだヴァリアーとクローム以外の誰も居なかった。どうやら一足先に来たようだ。

「あ‥‥あの」

念のため刀の手入れをしているとクロームが声をかけて来た。彼女の腕には私があげた本をギュッと抱きしめていた。

『こっちに座るか？少しお喋りでもしよう』

そう言うとクロームは嬉しそうにはにかんだ表情で私の隣に座った。暫く会話していると獄寺くん達も来た。

だが、大怪我をしているツナの雷の守護者ランボとヴァリアーの晴れの守護者ルッスーリアまで来ているのでツナ達は何故だとチェルベッロに聞くと、大空戦では6つのリングと守護者の命をかけてるらしい。

６つと聞いて恐らく私がその数から抜かれているとわかり私はどうするのだと聞くと、そこはおいおい説明するそうだ。チェルベッロはまず守護者のリングを回収し説明が始まった。

大空戦も他の守護者同様リングを完成させる事が勝利条件の１つとなる。ただしフィールドは学校全体。

広範囲な戦いを観戦出来るよう観覧席と各所に小型カメラと大型ディスプレイ、そして守護者の私達はカメラ搭載型モニター付きリストバンドを用意してくれた。

‥‥なんだこの内側にある穴は、それにモニターの凹みもなんだかあれに‥‥。

するとチェルベッロは私の思考を遮るかのように説明を続けた。守護者の全員リストバンドを装着次第、各守護者戦が行われたフィールドに移動しろと言った。

質問する者もいたが、チェルベッロはそれを受け付けず、従わなければ失格とまで言う、なんとも強引になってきたな。

「では、やるなら今しかないか‥‥」

了平の言葉に察しがついた。