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今日はクリスマス、
大光がいない隙を狙ったはずなのに……
『……このくそ寒い中、外にまだいやがるあいつ。』
朝起きたときから隣の家に住む大光は
家の前でずっと携帯をいじって待っている。
玄関というものは大抵1つしかないもので、
そこを出ないと外に出ることなんてできず、、
しかし刻一刻と約束の時間に近づいている。
『ん〜〜〜〜……!!もう仕方ない!!』
思い切って扉を開ければ固まる大光。
「……は?」
『どいて!邪魔!!』
「……ほんと無理。」
その声は私には届かないくらい小さなもので、
は?と聞き返せば腕をひかれて大光の胸におさめられる。
『ちょ、あんたのせいで遅刻しちゃう……!』
「すればいいじゃん。」
『そんなわけには……』
「遅刻してよ、約束もなかったことにしてよ。」
『無茶を言わないで。』
「そんな可愛いかっこ、俺以外に見せるつもり?」
クリスマスという日が彼をこうさせるのか、
もはやこれが素直というのかもわからないけど、
普段の大光からは想像できない言葉ばかり出てくる。
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おと - 続き、楽しみにしてます!! (2021年8月26日 8時) (レス) id: 66df3375b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴゆ | 作成日時:2021年8月18日 0時