はじまりの詩…kr ページ5
※軍パロ
これは、ある少女の短い生の物語。
長年、研究してきたテーマの一つに「人間の身体能力の向上について」というものがある。最初は確かに失敗ばかりだった。倫理観の欠如や、合理性の欠如…しかし、僕はついにやり遂げた。
「A、ほら。グルッペンさんに挨拶して。」
「いや、ストレスを与えるようならば無理にでなくて構わない。」
僕の最高傑作を成果としてグルッペンさんに報告しに行く。しかし極度の人見知りは健在らしく僕の後ろに隠れてばかり。白衣の裾をきゅっと掴んで可愛らしい。
「この子は外見の変化は見られないままに、身体能力が向上してね。他の子たちは融合した物の特徴が外見に表れていたんだ。」
「ほう。」
グルッペンさんはAに近寄ると飴を差し出した。
「はじめましてA。これからは先生の部屋以外にも出入りが出来るようになる。狭いショーケースの中は窮屈だったろう。」
「…？」
あれ、いつもはもっと喋るんだけどな。グルッペンさんも苦笑いで警戒されてしまったかと席に戻った。
「すみません。戻ったらよく言って聞かせます。」
「いや、気にしてはいませんよ。」
いくよ、と言って手を引く。まだ小さい温かい手はこの子が生きていることを何よりも証明してくれる。温かい日差しが入る廊下を歩いていると、Aはいきなり立ち止まった。ぼんやりと何かを見つめているようだ。
「…あの人たちが気になるのかい？」
こくりと頷いて見ているAにどうしたものかと頭を悩ませていると背が低めの女の子の軍人がこちらに気づき、近寄ってくる。Aと同じくらいの背丈だから同い年だろうか。
「お前も一緒に悪戯して遊ぼう！」
「っあ…。」
返事を言う前に連れていかれたA。暫く見ているとちゃんと笑っているので、先に研究室に戻る事にした。昼頃に盛大な爆発音と二人の少女の笑い声が城中に響き渡ったが僕は何も知らないということにしよう。
＿＿
＿
「先生ただいま！」
「おかえり、ずいぶんやんちゃしたねえ。」
「うん、楽しかった！」
ああ、まだこの子の帰る場所でいられる。あと何度この子とこういう会話が出来るだろう。すこし複雑な気分になって、胸がずきりと痛んだ。
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羅威那(プロフ) - 兎餅さん» ただいまリクエスト消化滞っておりまして…いつ書き上げることができるか分かりませんがそれでもよろしければ… (2022年4月28日 23時) (
レス) id: c967219d95 (このIDを非表示/違反報告)
兎餅 - sinpさんが、ヤンデレ化して夢主を閉じ込める系のって、書けますか……？ (2022年4月24日 7時) (レス) id: 1c6f84240e (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - ありがとうございます！お待ちしてます！ (2020年3月14日 3時) (レス) id: 525527bd5b (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - ひかるさん» ひかるさんリクエストありがとうございます。最近思うようにかけず、更新が滞っておりますがそれでも良ければお待ちいただきたく思います。 (2020年3月13日 22時) (レス) id: ac81da58c3 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - knさんが嫉妬してる感じのお話読みたいです…！！ (2020年3月9日 21時) (レス) id: 525527bd5b (このIDを非表示/違反報告)
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