・必ず私が助ける ページ35
・
「サイン！」
『すぐ行きます！この方は大丈夫です』
ナースにあとを任せて、呼ばれた方に駆け寄る。
「欠損患者です」
『了解』
“復元”
欠損、というと痛そうだけど、
ほとんどの患者はそのショックと出血で意識を失っている。
それに、もう“崩壊”由来の怪我じゃないから欠損の患者は少ない。
ほとんどが
「頭部外傷、意識レベルほぼゼロです」
『……了解』
もう、めちゃくちゃだ。
頭部外傷って、そりゃそれが一番大きな傷なんだろうけど、
血まみれでどこがどこかも分からない。
“復元”
「っ、ありがとう！」
『え？あ、はい。あとお願いします』
酷い状態の患者が一瞬にして健康体に戻ったのを見て、救命医の人が言った。
いや、なんでこの人がお礼を言うんだ。
「サイン！！早く！！」
『っ、はい！！』
「心肺停止です」
『……心肺停止』
……いける、かな。
“復元”
『大丈夫ですか？分かりますか？』
「……ぅ、あ、、あれ？」
ああ……よかった。
『この方の誘導お願いします！』
「はい！」
未だに、ギリギリのレベルの人は、助かるか助からないか分からない。
だからたまに
『……すいません。もう亡くなってると』
「え……あぁ、そうか」
『はい』
「サイン！こっち来てくれ！」
『……はい』
切り替えなきゃ。
『次の方、状態は？』
「あっ、えっと、、意識レベルが……」
ナースさんの手が震えている。
患者さんは、、少し顔を顰めているところを見ると、まだ意識はありそうだ。
“復元”
思った通り、患者は目を覚ました。
むしろダメそうなのは、このナースの方。
『あの、大丈夫ですか？』
「あ、、いえ、私の実家……この近くで……」
『……そうですか』
それはまぁ、不安だよな。
あの巨大ヴィラン、この辺踏みつぶして行っちゃったし。
『大丈夫です。怪我人はみんなここに運ばれるので。ご家族が来てなかったら、無事ってことですよ』
「そ、そうですね、、」
まぁ、死んでなければ。だけど。
死んでしまったら、今は基本その場に放置だろうから
『それに、ここに運び込まれても私が絶対に助けます』
「……はいっ！」
ナースさんは目をキラキラさせて頷いた。
彼女が私の言葉に救われたように、私も彼女のその顔に救われた。
頑張んなきゃだ私！ファイト！
「サイン！次こっち！」
『はい！』
みんなも頑張ってるんだ。
終わった時に一緒に喜べるように、精一杯やろう。
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花純(プロフ) - 更新とても楽しみに待ってました...！ (2023年3月5日 5時) (
レス) @page40 id: 9a9f71aa3c (このIDを非表示/違反報告)
冬空(プロフ) - 更新されてる…だと？！？！いかちゃんのお話見られて星嬉しい（ ; ; ） (2023年3月5日 2時) (レス) id: 01a8377650 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - まってました！！！！！！ (2023年3月5日 1時) (レス) @page40 id: 1571d4bdb2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆま(プロフ) - ほしいかさん！数日前にお話しを見つけて一気に見てしまいました、、、。どれもこれも面白くてとても好きです！読み終わってしまったのがとてもさみしい！！続編すごく楽しみにしています！！ (2023年2月15日 19時) (レス) @page26 id: 1762eb9ea0 (このIDを非表示/違反報告)
あおちゃん - 続編楽しみです！！ありがとうございます！ (2022年8月26日 23時) (レス) @page26 id: fa151c82d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほしいか
| 作成日時：2022年8月12日 22時
