もう一度恋してみませんか？２【K・N】 (ページ22)

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今みたいにさりげなく珈琲を出す気配りは女子以上
ちょっと濃い顔なのに、笑顔が凄く可愛くて
女子の先輩方からは天使って言われてハート鷲掴み中
勿論、先輩だけじゃなくて社内の女子から絶大な人気だ

本当、普通の女子なら誰でもクラッと来るよね

松本くんが入れてくれた珈琲を飲み干して

「はぁぁ…」

やっとホッとした

『Aちゃん、マジで疲れてるっぽいね。直帰すれば良かったのに』

松本くんが私の顔を覗き込む

なんだか、私の周りにいる男達ってさ、顔を覗き込むのが癖なの？

そのビジュアルで覗き込まれたら、なんの感情もないはずなのに意識して照れちゃうんだけど

「直帰したかったのに、櫻井が戻れって言うから戻ったのに。櫻井がいないってどう言う事？
それにさ、今日はどうしたの？。みんな退社早くない？」

さっきから、気になってる事を松本くんにぶつけて、照れ臭くなったのを誤魔化した。

松本くんは周りを見回して

『ん？。みんな？。ああ、それはね、相葉さんに頼まれて急遽武山先生の出版記念パーティーに行ったんだよ。』

「武山先生？。雅紀の担当の？。なんでみんなが？」

編集部のみんながパーティーに出るなんて聞いた事ないんだけど。
首を傾げてる私に

『武山先生の出版記念パーティーの隣の部屋でさ、最近ブレイクした新人作家の綾小路麗華が誕生日パーティー開いててね。その部屋を覗いた武山先生が、自分の方より参加人数の方が多いって怒り出したらしくてさ。
相葉さんからSOSが入ったわけ。それで翔さんがさ、残業代つけるから行ける奴は参加しろ！。って言ってみんなを借り出したわけ』

呆れたって顔で教えてくれた

「松本くんは行かなくていいの？」

『ああ、俺？。俺はさ、広告を掲載して貰うスポンサーさんと、どうしても打ち合わせしなきゃいけない事があったから残ったんだよ』

「そうなんだ。それがわかってたら、直帰したのになぁ」

『だよね。ま、翔さんが帰社しろって言ったんだから仕方ないね。でもさぁ、翔さんの事だから、Aちゃんに連絡してない？』

松本くんに言われて慌ててスマホを取り出すと

はぁ…
やっちゃった…

“すまん、今から急用で出るから直帰していいぞ。明日は二宮先生のマンションに行く前に会社に寄れ”

って櫻井から連絡が来てた

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