営業第二課、4年目です。

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とは言ったものの、
　
私の経験上、佐久間が言う “5分”は
たぶん15分くらい。
　
　
気持ちでは5分なんだろうけどね。笑

　
　
あと8分くらいかな〜
　
なんて思いながら、
すっかり綺麗に片付いたデスクの端
　
ペタッと貼られた付箋に手を伸ばす。

　
入社したての私が
初めて営業を取ったときのもの。
　
　
“がんばったごほうびけん”
　
　
決して綺麗とは言えない文字で
書いてあるその付箋は、
　
ふっからしく全部ひらがな。
　
　
営業が取れたとわかったのは
ふっかが営業に出る直前で、
　
さっきまで電話を受けていた私に
よくがんばったね、と
　
頭をわしゃわしゃして営業に行った。

　
　
そういや、まだ使ってないな〜ご褒美券。
　
　
付箋を眺めて懐かしんでいると、

　
　
向「Aさーん」

　
『、、あっごめん！どうした？』

　
向「たくまくん来てますよ！」

　
『あ、ほんとだ』


　
ドアの近くに寄りかかる佐久間を見つけ
急いで荷物を持ちデスクを立つと、
　
　
　
向「ちゃんとリフレッシュしてくださいね！」


　
そう言ってデスクから見送ってくれた向井くん。
　
その言葉に、疲れ出てたのかと
少し反省しながら佐久間のもとに向かった。




　




　

　


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