痛みを感じない少女～Another Story 3～ (ページ38)

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BBQを終え皆は練習を始める。

『それにしても暑いね～』

リ「暑いならその包帯取ったらええやん。てゆーか、見てるだけでも暑いからさっさとそれ取り！」

リカが無理矢理包帯を剥ぎ取ろうとするのをAは軽く躱して避ける。

リ「アンタ運動できひんとちゃうの！？」

『できないよ？でも運動神経がないのと、運動ができないというのはまた別の話なのだよ。理解できるかい？』

リ「はぁ？」

鬼「姉さんは生まれつきの病気で運動ができない体質なんだ」

リ「病気？何の病気なん？」

『先天性無痛症……と言っても頭の弱い君にはわからないよね。簡単に言えば、痛みを感じない身体ってことだよ』

リ「それって悪いことなん？痛い思いをせんでいいってことやろ？」

塔「バカ！痛みを感じないってことは、どこを怪我してるかもわかんねーし、もし重い病気にかかってもわかんねーってことなんだぞ！」

塔子が横からリカをフォローするようにヒソヒソと耳元でそう教える。

リ「せ、せやな辛いわなそら！；でも安心しぃ！うちが病気でも何でも蹴り返しちゃるからなぁ！；」

リカが必死になってそう言うのでAは面白くてつい笑い声が出てしまう。

『フフフ、リカちゃんは頭の弱さを除けば良い子だね』

リ「な、なんやてぇっ＿＿＿＿」

『ありがとね』

Aはリカの言葉を遮ってそう言った。リカは素直に礼を言われたせいで少し照れくさそうにしている。

リ「ま、まぁ少しは優しくしたってもええけど……でもアンタがうちの恋敵なんは変わらんからな！」

『誰がいつ一之瀬君を好きだと言ったのかな』

Aとリカはまたも不毛な言い争いをしていた。

秋「意外と気が合ってるんじゃ……；」

雷門「「いや、ないないない；」」