元最凶の吸血鬼がメイドになった件 Ⅵ【黒執事】 (ページ41)

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会場へ戻ってくると、試合はかなり盛り上がっていた。

『どうやらシナリオ通りのようだな』

セ「えぇ」

最後の球、グリーンヒルとブルーアーの監督生同士の一騎打ちの戦い。

シエルはグリーンヒルの後ろでブルーアーがボールを投げるのを待っていた。

そしてブルーアーはウィケットの真上にボールが落ちるよう計算し投げた。

しかしグリーンヒルにそのような手は通用せずボールは打たれた……そう思った次の瞬間＿＿＿＿

ガッ、と嫌な音がしてグリーンヒルの後ろを見ると、グリーンヒルが振り上げたバットがシエルの額に直撃しシエルは血を流し倒れていく。

その光景に観客は小さな悲鳴を上げ、グリーンヒルは試合そっちのけでシエルに駆け寄ろうとする。

しかしその瞬間、シエルは最後の力を振り絞り、転がってきたボールをウィケットに当て棒を倒した。

その瞬間、試合終了の笛が鳴り響き、青寮は緑寮に勝利を収めた。

ブルーアー「ぶ……青寮の勝利だ～～～～っ！！」

青寮の生徒達が一斉にシエルに駆け寄りシエルをド上げし始める。

「碧の奇跡再び！バンザ～～イ！！」

セ「待ちなさい！」

シエルがド上げされた瞬間、セバスチャンがシエルを受け止めた。

セ「こんな無茶をして！君は手当てをするのが先決です」

シ「ミカエリス先生……」

『にゃ～ん』

Aは猫の姿になってセバスチャンの肩に乗っていた。

シ「でも……痛みを忘れるくらい、皆で勝てたことが嬉しいです！

青寮だってやればできるんだって照明できたんだから＿＿＿＿」

セ「本当に貴方は、いけない子ですね」

セバスチャンはシエルを抱きかかえ保健室へと向かった。

会場では、シエルへ向け盛大な拍手が巻き起こった。