元最凶の吸血鬼がメイドになった件 Ⅵ【黒執事】 (ページ40)

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セバスチャンとAは、校長を捕らえるため校長のもとへ急いで向かった。

しかし、校長のいた席には誰もいなかった。

セ「いない！？一体どこに……」

『おい、あそこだ』

下を見れば、校長は観客と話していた。

セ「いつの間にあんな所にっ」

『さっさと捕まえてしまうぞ』

Aとセバスチャンは別ルートで校長を追いかけていった。

しかしいくら追いかけても校長に近づくことのできないセバスチャンとA。

『おかしいぞ……』

セ「えぇ……”我々が”追っているのに捕まえられないなんて。

さらにこの撒くような足取り……まさかこちらの気配に気付いている？」

『ならば、こちらも遠慮無くいかせてもらえばいい』

セ「フッ……賛成です」

Aは上から、セバスチャンは背後から校長を狙って捕らえようと腕を伸ばした。

しかしその瞬間、セバスチャンとAの掴んだものは、校長の衣服のみだった。

『なっ！？』

セ「消えた！？」

校長が消えた。それも気配ごと＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

『こんなことが出来るのはおそらく……』

セ「えぇ……一度会場に帰りますか。校長が戻るかもしれませんし」

『だな……はぁ……』

Aとセバスチャンは溜息をついて会場へと戻っていった。