第2話 万事屋 ページ3
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「わりぃ! 大丈夫か!? 」
視界から消えたのは月詠さんではなく、私の方。たくましい腕に支えられ、尻もちをついている。驚きで心臓が飛び出そうだ。
『ぎ、銀時さん……』
その人の名を呼ぶと、安心した表情になる。と、思ったら急に噛みつくような目になり、
「神楽ぁ! 馬鹿力で瓦を地面に投げんじゃねェェ! 」
「早く終わらせようって言ったの銀ちゃんネ! 」
屋根の上から可愛らしい声がする。自分の周りをみると、粉々になった瓦だった物。
「大丈夫か、A」
表情はあまり変わらないが、さっきより焦り顔でクナイを持つ月詠さんにお礼を言う。
あの一瞬で粉々にすごい、と感心してると、
「おい、立てるか」
と銀時さんは両手が塞がっている私の体を起こしてくれる。卵を買ってなくて良かった。
『銀時さん、ありがとうございました』
彼にもお礼を伝えると、ふわりと頭を撫でられた。
「Aさーん大丈夫ですかー! てか、これ僕ら余計なことしてません? 」
そんな様子を、屋根の上から見てた新八くんが呟き、ひょこっと顔を覗かせた神楽ちゃんは私を確認すると手を振りながら声を張り上げた。
「Aごめんヨー! 」
『大丈夫だよー! 』
「ぬしらに頼んだのは間違いだったか」
「せっかく来たのにそれはないんじゃない。月詠さんよぉ」
この万事屋こそ、吉原の救世主
『みんな、あとでひのや、来て下さいね』
「おうよ」
「もちろんネ! 」
「ぜひ! 」
そう手を振れば、みんな笑顔を返してくれた。
こんな賑やかな日が、ずっと続けば良いのに
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月夜の光(プロフ) - ありちゃんさん» コメントありがとうございます!!そう言ってもらえてすごく嬉しいです(;o;)もっと上手に表現できるように頑張ります!ありがとうございます! (2021年2月28日 15時) (レス) id: e8dd5af318 (このIDを非表示/違反報告)
ありちゃん(プロフ) - 月夜の光さんの神威が好きすぎて他の作品見れなくなりそうです!!キュンキュンします(^^)更新楽しみにしてます (2021年2月27日 20時) (レス) id: 15fe9d02c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月夜の光 | 作成日時:2021年1月2日 22時