暑苦しい服装 ページ32
｢脱げ！暑苦しい！なんで右だけなんだよ！暑苦しい！｣
『暑苦しいって言う方が暑苦しいわっ！！そんなこと言ったら貴様も暑苦しいわ！脱げ！その中の黒い服脱げ！』
｢てめーもだろーが！！｣
カネさんさんは、内番の時(本丸の時の普段の格好)、
服の下にスポーツ用品店でよく売られている腕にぴっちりつくあの黒い服を着ている。という俺は左腕を無くしただけの改造版を着ている。とは言ってもちょんぎっただけ。
『俺には事情があ･････････ないけど！ないですけど？！着てるだけだゴラァ！』
｢なんで怒るんだよ！｣
危ねー。事情があるなんて言ったら質問攻めなんてされそう。火傷です、なんて言ったらなんで？ってなるのは目に見えているのだ。
｢お前手まで黒く染めやがって･･･｣
『しつけーな、これが俺のファッションだって！』
ファッションって言うけれど火傷である。手まできっちり焼かれてしまったので見えないようにしている。
『正直あちぃーんだよ･･･』
｢なら脱げよ｣
『じゃあカネさんさんも脱ぐんだな、フハハ』
｢これは俺のファッションだ、流行りの･･･なっ！｣
最後の｢･･･なっ！｣を腹立つ要素たっぷりに言われました。主です。
暑苦しい流行りは要らねぇ。見てて暑苦しい。
それを暑苦しい暑苦しい言ってる俺も暑苦しい。
首も隠し、右半分全て衣服で隠しているため右だけクソ暑い。
こんなのどうせ脱いだら悲鳴上げられて醜い俺の姿見て見下すんだろ･･･。
｢お前、首もせめて半分にしろ｣
『あぁん？』
｢それじゃ左右対称にならねぇだろ暑苦しい｣
『･･････暑苦しいは余計だ』
｢とれよ、とれねぇならこの流行りの俺が取ってやる｣
『いいよ、取らないでいいよ、流行りも要らないから関係ないからっ！』
部屋をグルグル回って逃げまくる俺。
それを追いかけるカネさんさん。
『変態ぃいいいいいい！！！誰か！ここに変態がいるっ！流行りの変態！！』
｢変態変態うっせぇ！動くな！｣
｢どうしたの？カネさん｣
『げっ･･･！』
｢よしきた国広！主を捕まえろ！｣
｢う･･･うん、分かったカネさん｣
ここできたか、堀川くん。召喚して味方につけた堀川くんと一緒に俺を挟み撃ちにして取ろうとかかってくる。それを俺は上に飛んだ。
そこから謎の逃走劇が始まった。
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作者名：のろすけ | 作成日時：2019年7月16日 23時
