今度の審神者は超怖がりでした《参》 (ページ26)

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鍛刀してみたページ26

｢おぉっ、審神者様が自分から鍛刀なさっていたと？！｣

『こんのすけの目がうっせぇからだ･･･これ以上やったら俺の脳内パニックな！だから最後！最後です！分かりましたか？！』

｢って言っておいて地味に審神者様、鍛刀なさってますよ｣

『･････････』

ワシっ！とこんのすけの毛を掴む。
バタバタの暴れるこんのすけ。

｢むぎゃぁぁぁっ！｣

向かった部屋にはもう出来上がった刀剣様がいた。
でもまだ本体のまま。そこに、人型(息をふーってかける和紙)に審神者の〈さ〉とそれを囲う丸が書かれた紙を刀剣様の上に置く。俺は置いた瞬間、部屋の壁の隅っこに走って避難する。怖いのだ。誰が来るか分からないから。

｢なんでそっちに行くんですか！｣

『怖いからだ！分かるだろ！怖いからだ！』

｢なんでですか！｣

『誰が来るかわかんねぇだろ！バカか！』

｢これじゃこんのすけが桜に包まれるっ！審神者様早く！かもん！｣

置いた瞬間にしゅるしゅるとさくらが舞う。
そして避難しているうちにこんのすけが包まれる。

｢ああああああああぁぁぁ！！こんのすけ審神者様じゃないいいい！｣

『･･････』

ぶわっ！とこんのすけを包み込んだ後、刀剣様が現れる。

｢･･･大倶利伽羅だ。別に語ることは無い。馴れ合うつもりはないから･･････な｣

目の前で先程まで正座していたはずの俺がいないからか目線を下にしたに下ろしこんのすけを発見する大倶利伽羅さん。審神者は？という顔でキョロキョロする。馴れ合うつもりないなら普通そこ無視だよね？目が会うとまるでポケモン勝負が始まるかのようにお互い固まった。

｢馴れ合うつもりはないからな｣

『･････････御意』

腕に黒いイレズミを入れていたのを見た俺は肩を震わせあのエリート長谷部くんのような言葉を返した。スっと扉を開け･･･無言で出ていく大倶利伽羅さん。

『怖いぃいいいいいい！やだやだ、誰あれ！カッコイイけど怖いいっ！このままでは俺はあの目線でノックアウトするっ！』

｢大倶利伽羅様ですってばっ！｣

俺はあの目線を再び思い出して気絶した。