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おじいちゃん、猛ダッシュ ページ19

「はっはっはっはっはっは」

おじいちゃん出だしからいい声だね。中々の忙しさだったから三日月さんとあんまり話出来なかったな。

『三日月さん』

「なんだ?」

『なんで何時もそんなに落ち着いてるんですか』

「はっはっは、それはだな・・・こうして・・・外を眺めて茶を飲んでいるからだ」

つまり何もしないで座って外を眺めているだけで心が落ち着くと。三日月さんはいいな。
多分、現世に言ったらこのおじいちゃん落ち着きがなくなるぞきっと。
車ビュンビュン、サラリーマンは走るわ、電車は走るわ・・・で。

「そう言えば・・・主よ。今剣と岩融を見つけたとか・・・それで怪我もしたと・・・ジジイは心配したぞ」

『ああ、そらゃどうも・・・』

「あの時縁側にいた俺は突然の悲鳴怖くなってな・・・主の所まで全力で走って行ったわい・・・」

『え、全力・・・?』

おじいちゃん、全力で走ったら骨折れるんじゃ・・・。
腰も痛めるし俺よりおじいちゃんの方が心配なんだけど。

「岩融と今剣が血だらけだったからな・・・まぁ、どんな状況か分かったが・・・血を出して倒れているから貧血かと・・・そのまま運んで薬研の元まで猛ダッシュしたんだぞ?」

『・・・三日月さんが猛ダッシュ・・・』

イメージがつかない。何時ものほほんしてる人がいきなり血相を変えて走るなんて・・・。

「主よ」

『ふぁい!』

「もうあの蔵は長谷部に清掃を頼んでおいた・・・近づくでないぞ?」

『何でですか?』

「何でも・・だな。うむ」

『・・・・・・』

「さぁ、こんな暗い話は終わり。ジジイと茶でも飲め主。熱いからな・・・気をつけろよ?」

『・・・・・・あっちゃっも!』

渡された湯のみ、とてつもなく熱い。普通に持ててるおじいちゃん凄い。

石切丸さんのお祓い→←清光と水戸黄門見たある日のこと



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作者名:のろすけ | 作成日時:2019年7月10日 22時

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