食べれない理由 ページ13
『カネさんさん、急にどうした・・・そんなに寄越したって食わないから』
「なんでだよ、食わねーと倒れちまうぞ」
『・・・・・・卵アレルギーなんだ』
「・・・・・・」
『卵、食べられないんだ。加工以外の卵だけどね。作るのは良いけど。見るのもダメなんだ。だからこうして離れてる・・・分かる?』
「分かるって・・・お前・・・この高さでそれ言うか?」
俺のご飯食べる席は刀剣様が全員見える席である。
そして、一番偉い人が座るという上座という場所。
別に偉くないから清光の隣がよかったのだが。
『天井スレスレで話すってのも難しいよね・・・』
匂いもダメってことで本丸中にある座布団をかき集めそれをピラミッドのように重ね重ね、座った時天井に頭がスレスレになる所までにした。
「・・・・・・んじゃ、飯のとこだけでもやるから降りてこい」
『だから、卵のせた時点でアウトなんだよっ!』
「・・・・・・・・・揺らす」
『えっ?何?結構ここ高いから聞こえな・・・ぎゃぁああっ!ちょ、揺らすな!やめっ、怖い怖い!俺これでも高いところ苦手なの!だけどやらないと匂い来るからこうしてるのにっ!うひゃァァっ!』
座布団、ピラミッド型にしたはずなのに、すんげー揺れる。何故だ。ピラミッド型ぞ?ピラミッド型で安定させたはずだぞ?揺れる揺れる揺れる!
『ぉおおうぅ、やめなさい!今すぐやめなさい!落ちる!落ちるからっ!』
「カッコイイこの俺がかっこよくないお前に食わせようとしてるんだぞゴラ」
『かっこよくないって失敬な!』
「てめぇ、気に食わねぇし、カッコイイこのオレを散々カエルで馬鹿にするから見捨てようかと思ったけどなっ!それでも俺の主だ、倒れたら元も子もねーじゃねーか!」
『それでもって何?ねぇ・・・それでもってなぁに?』
最初からこやつ、俺を見捨てる気でいたのか。
・・・でも、心配してくれるのは嬉しい。気がする。
「こんのすけもっ!!審神者様ァァがっっ!倒れたらっ!どうしましょう?!ねぇ!審神者様っ!こんのすけ貴方の代わりにっ!何も出来ませぬ!」
『ひぃいっ!大声やめろっ!前から出ろ!横から来るなっ!』
こんのすけってなんでまぁ・・・俺の言うこと聞けないのかな。油揚げで約束げんまんしてやろうかな。
『分かったから・・・!分かったから自分で降りるから!揺らすな!そこ!楽しむな!』
「はっはっは、揺れる揺れる」
おじいちゃん、俺特製座布団ピラミッドを一つ一つ抜く。
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作者名:のろすけ | 作成日時:2019年7月10日 22時