今度の審神者は超怖がりでした《弐》 (ページ12)

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朝餉ページ12

｢す、凄い･･･これ全部主さんが作ったんですか？｣

『まぁ･･･少し手伝わされちゃったけどね』

五虎退くんが目の前の料理に目を輝かせる。
机に並ぶのは俺がケチャップで描いた文字付きオムライス。

『やっぱ卵をふわふわにするの、みっちゃんと長谷部くんにしか出来ないよ』

｢まさか、こんな料理になるなんて思わなかったよ｣

｢主の包丁さばき･･･この長谷部感動しました｣

｢主ぃ、これなに？｣

『それ？オムライスって言うんだよ』

｢主、血が苦手なくせにコイツはいいんだな｣

『･･････』

カネさんさんに凄い笑顔で言われた。怖い。
やっぱカエル描いときゃよかった。流石に朝っぱらからカエルは可哀想って思った優しい俺を殴りたい。今すぐにでもカエルさんかいてやりたかった。
ちくしょう！

｢はっはっは、俺のおむらいすは三日月が描かれておるな･･･｣

｢私のおむらいすはニコニコした顔のものが描かれてますな｣

｢拙僧は謎の仏が描かれておるなっ！カッカッカッ！｣

｢私のは御守りが描かれているね｣

ごめん多分それ。俺のイメージ画だ。一期さんなんてニコちゃんにしたからな。

｢おや？主は食べないのかい？｣

と石切丸さん。

『ん？食べませぬ。主、断食でしてな』

｢断食？！君がか！驚きだな！｣

｢大将、ちゃんと食わねぇと倒れちまうぞ｣

｢そうです･･･主さん倒れてしまいます｣

｢主倒れたら･･･俺どうすればいいの？｣

｢主殿、食事を摂取せねば修行にも出れませぬぞ｣

｢主殿、食べなさい｣

｢主よ、食事を取らねば倒れてしまうぞ？｣

｢主君、長谷部くんが心配するから食べた方がいいよ｣

｢主っ！食事を！食事をとってください！｣

｢主殿、ひとかじりでもせねば･･･鳴狐心配でございます｣

｢主さん、ちゃんと食べましょう？｣

これを、同時に離された時の俺の反応。なんて返したらいいかわからない。三日月おじいちゃんに関しては･･･薬研先輩とほぼ同じこと言ってるし。一期さんはもはや、保護者。
そして、みっちゃんよ･･･長谷部くんが心配するってみっちゃんはどうなのさ。別にいいけど。

上から鶴さん、山伏さん、薬研先輩、五虎退くん、清光、三日月おじいちゃん、みっちゃん、長谷部くん、鳴狐さんに堀川くん。
あれ？カネさんさんは？カネさんさんは･･･そっぽを向いて皿をズッと寄越してきた。

｢オラ、食え｣

『は？』

｢良いから･･･食えってんだよ｣

カネさんさん、どーした？急に。