今度の審神者は超怖がりでした《弐》

ある朝餉準備の準備 ページ11

今日は無理やり俺が作る！と駄々をこねた審神者ことAが朝餉(朝ごはん)から夕餉(夜ご飯)まで作ります。腕には自信があるのです！

｢主くんって料理得意なんだ、お手本にさせてもらうよ｣

『みっちゃんより上手くないよ。みっちゃんはプロでしょ？』

っていうAだけど、今回洋食にしてみようと思うのだ。朝から。

｢よ、洋食？それは西洋の朝餉ってことかい？｣

鶴さんがひょこっと顔を出しビックリさせながら質問する。
『ひっ･･･君らには珍しいだろう？』

｢毒は入ってないよね？｣

なんだい、清光。俺が毒を入れると思うのか？逆に君らから俺は殺される時毒とか盛られるとか思ってたからね。

『ポイズンなんて入れたら農家の人が可哀想だろーが。農家の人に謝れ』

｢西洋の油揚げはどんな感じなのでしょうか｣

『ﾋﾞｸｯ！･･･だぁぁかぁぁらっ！貴様っ！何度言ったら分かるんだい？前からでろ言っとるだろうが！オラオラオラ！審神者に謝れ』

｢審神者様、色々混ざってます･･･刀剣様が言いそうな台詞が･･･｣

一拍置いて･･･。

｢だって、こんのすけも西洋知らないですもん！｣

『そりゃそうだわ。キツネが知ってたら驚きだわ。そんなこと･･･そんなこと知ってたら鳴狐さんビックリだろーが！』

｢鳴狐は西洋の油揚げは見たことありますぞ？｣

『おぅ、俺がビックリだったわ』

｢確か･･･ぽてとちっぷす･･･という油揚げですな｣

『それ･･･うーん』

確かにな。確かに油で揚げたジャガイモだけどさ？材料違うよね･･･。

｢色もほぼ同じでパリパリとした食感、食べたことも無い味でしたな！｣

お供のキツネさんも食べるんだ･･･ポテチ。

｢そりゃ驚きだな！どこの食べ物だ？｣

やっぱり鶴さん食いつくか･･･。確かに鶴さん食べたら驚く可能性大だもんな。

『俺今度作ってあげよーか。この俺様がっ！絶対美味いと言わせてみせる！』

｢調理方法とか僕も知りたいから身近で観察させて貰うね｣

みっちゃんがポテチ作ったら･･･普通の家庭料理に見えそう。ジャンクフードなのに。

『こんのすけ、iPodって注文できる？』

｢はい、出来ますよ！｣

『じゃあ注文してくれるかな･･･油揚げ作るから』

｢ホントで御座いますか？！ひゃっふい！｣

油揚げ･･･今度鳴狐さんに正解を教えてあげよう･･･。ずっと勘違いされてちゃ俺が困るから。

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