神よ、どうかこの子を ページ3
そんな出来事から、およそ数日経った頃か。
魔法使いのみで作られた組織…カナモスの下っ端たちが、神樹へと攻撃を加えたという緊急ベルの元、私たちは後方支援へと向かった。
私は人間の方の医師免許はなく、それ故に仕事は怪我人の搬送や物資の補給、そして武具の修繕へと変化した。
「ジャレッドさん!急患です!この子をお願いします!」
そう言って託された少女に、私は覚えがあった。つい先日に、ちょっと大きめの打撲で、私が少しだけ面倒を見ていた、小柄な少女。
白い学ランが、赤どころか黒に染まる。
出血が酷いらしい。
私は、片腕の長い手袋をとって、白衣を大きめにちぎりガーゼ替わりにしてから出血の大元であろう腹にキツめに巻き付ける。
「苦しいだろうが、君のためだ…許せ」
腹を圧迫されるのは、きっと彼女も嫌いだろう。だが、少しでも延命できるのなら、と私は彼女を走って医務室へと運んだ。
「……これが、君が失血で気を失った前後のことだ」
急いで治療を施された少女…くろちゃんは、何かやり切れなさそうな、あるいはそれが恨めしいとも言いたげに腹の傷を睨んでいた。
目は虚ろで、やはり恨みが漂うような、そんな負の感情が溢れているのを感じる。
他の医師から血圧の問題でお菓子をあげるなと言われてしまったため、彼女の好きなお菓子を上げられないのがなんとも歯がゆい。
「それで、」
くろちゃんが、ようやく重い口を開いた。
「
彼女の言う、
「魔法使いたちかな?彼らなら、あるべき所へ帰ったよ。……生きてね」
その時、彼女の目の前のテーブルが大きな音を立てて少し震えた。
くろちゃんがテーブルを叩いたからだった。
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アトランティス(プロフ) - 初めまして、見させて頂いてます。ジャレットおじさま...?(混乱中)うちの子が出るなら甘い物を貰いに来そうだな...()更新楽しみに待ってます! (2019年7月28日 23時) (レス) id: a0fd450377 (このIDを非表示/違反報告)
螺旋状 - 十六夜月姫さん» 更新頑張って下さい!こちらもおじさまを借りるときがいつか来るので、そのときもよろしくお願いします!(予告) (2019年7月28日 19時) (レス) id: f31ca4f391 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜月姫(プロフ) - 螺旋状さん» こちらこそありがとうございます…!おっさんはこれからもこうして悩みながらの生活をしますがよろしくお願いします…! (2019年7月26日 20時) (レス) id: 876f512bd1 (このIDを非表示/違反報告)
螺旋状 - え、あ、え、うちの貴智くんが...?(混乱)お借りしたのを確認しました!おじさまカッコいいです(・−・ )。続きを楽しみにしています!使っていただきありがとうございました(*´▽`*) (2019年7月26日 19時) (レス) id: f31ca4f391 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十六夜月姫 | 作成日時:2019年7月19日 21時