坊やたちはどこの誰? ページ5
……そう叫びそうになったけど、さすがにそれは大人気ない。
私は一旦深呼吸をしてから言った。
「分かった分かった。じゃあ、君達の名前を教えてくれない?」
すると、今度は白い髪の子がちっちゃな手をふりふり、「ナナミちゃん、ぼくコノハヅキだよ!こっちはリーオックだよ!」と言った。
いやちがうううでしょ!!
コノハヅキさんもリーオックさんもこんな子供なわけないでしょ!
でも、男の子達の顔をよく見ると……確かに似ているのだ、あの二人に。
このイケかわ顔は、あの二人のDNAが入ってないと成立しないという気がする。
髪の毛の色とかも一緒。
という、ことは……
この男の子達はあの二人の子供?
突然、胸がチクリと痛んだ。
“二人には既にそういう関係の女の人がいる”という事を、「出来れば信じたくない」と思っている自分がいる。
どうしたんだろう、私。
「なんでだまってるんだ?」
黒い髪の子が私の顔を覗き込んだ。
「ううん、なんでもないよ。……えっと、君達は、リーオックさんの子供とコノハヅキさんの子供なんだよね?」
途端に大騒ぎが始まった。
「ちーーーがーーーうーーー!!」
「ぼくがコノハヅキだっていってるじゃん!」
「あたまをつかえよ!かんさつりょくないな!」
「ユウミさんとけっこんしてないのにこどもなんてできるわけないじゃん!」
「そうだぞ!あいをちかったふたりにしかコウノトリはとんでこないんだぞ!」
「ぼくはコノハヅキ、こっちはリーオックなの!」
「嘘おっしゃい!」
二人の金切り声に耐えられなくなって、私はテーブルをバンと叩いた。
「じゃあ何よ?!コノハヅキさんとリーオックさんが幼児化したのがアンタ達って言いたいの?!そんなの、信じられるわけないじゃない!」
「ふかのうなことがらをしょうきょしていくと、よしんばいかにありえそうになくても、のこったものこそがしんじつなんだぞ!」
「大人が幼児化するっていう事そのものが不可能でしょうが!!」
私がもう一度テーブルを叩いた時、「あの………ナナミさん、大丈夫ですか……?」とリーハ君が部屋に入って来た。
「リーハ君!この子達、自分の事を『リーオックとコノハヅキだ』って言うのよ!ねぇ、あの人達はまだ二階にいるでしょ?早く呼んで来て!」
「は、はい………」
リーハ君は返事をしたものの、尚も「だからこれがしんじつなんだーーーっ!」「ぼくがコノハヅキだよーーーっ!」と喚き立てる男の子達をチラチラと見て躊躇している。
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冷兎 - シャーロックさん» それはない、え、てか二人が言うこと聞くとか明日地球滅亡するの?? (2021年1月31日 21時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - 冷兎さん» ふふふ、ナイスなのはレイトの絵がすっごくかわいいからだよ! (2021年1月31日 15時) (レス) id: 9c59d2a140 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - 姉貴…ここであの絵を取り入れてくんのと青葉入ってくんのナイスすぎる (2021年1月31日 1時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - 冷兎さん» もうめっちゃくちゃだねwこれが本当のクレイジーDAYS☆ (2021年1月29日 21時) (レス) id: 9c59d2a140 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - シャーロックさん» あ、俺よりヤバイ人出てきてはるんですけど??え、ちょ、らんn((ナナミぃ!サンクチュアリ燃やして彼女と一緒に日本に帰って来い!! (2021年1月29日 21時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャーロック | 作者ホームページ:https://twitter.com/Sherlock_Rio
作成日時:2020年12月22日 22時