事件発生 ページ4
それから5分程経って、ようやく花瓶の水換えや花の世話が終わった。
相変わらず部屋から物音はしない。
殺し屋二人はお疲れなのだろうか。
気がつくと、私はしばらく1号室と2号室の扉を見つめていた。
あれ……なにしてるんだろう、私。
二人の事なんて気にしたって仕方ないじゃない。
「まさか風邪でも引いたんじゃないよね……」なんて、二人の事を心配しかけていた自分にちょっとビックリしつつ、廊下を歩き始めると、お腹が「ぐう」と鳴った。
これは……次の掃除に取り掛かる前に、栄養補給をした方が良さそうね。
よし!さっきの素晴らしき朝ごはんを食べよう!
私は階段を駆け降りた。
居間に入ると、まだパジャマ姿のリーハ君が、絨毯に座り込み、どちらかと言えば「驚き」に分類される微妙な表情でしきりに目を擦っていた。
「どうしたの?目が痒いの?」
「あ………ナナミさん」
「あんまり擦っちゃダメだよ。痒いなら、洗ってくれば?」
「いや……目が痒いわけじゃないんです。ただ、自分の見たものが信じられなくて……まだ夢を見ているのかと思ったので……」
「え、どういう事?本当にどうしたの?」
何があったのさ……と私が聞き返すと、リーハ君はダイニングルームへと続く扉を指差した。
「ダイニングで何かあったの?」
「うーん……よく分からないんです……」
じれったいなぁ、もう……。
はっきり言ってくれたら良いのに。
煮え切らない返事をするリーハ君に私は心の中で溜め息をつきながら、ダイニングルームへの扉を開けた。
「あ、ナナミちゃんだ!おはようっ!」
「ナナミ!おはよう!」
ダイニングルームにいたのは、二人の………………………… えっ、ちょっと待って……………………子供ぉぉぉぉぉぉぉ?!
黒い髪に黒い服の男の子と、白い髪にオリーブ色の服の男の子が、仲良くテーブルの前の椅子に座っている。
おかしいいいいでしょ?!
何で子供がここにいるのよ?!
私は叫び出しそうになるのをグッとこらえた。
いくら不法侵入でも、相手は子供だもんね……。
場合によっては警察を呼ばなくちゃだけど……穏便に、穏便に……
「ぼ、坊やたち?えっと、名前はなに?お、おうちはどこなの?どうしてここにいるの?」
すると、「ぼうやっていうな!おれたちはこどもじゃない!」と黒い髪の男の子から思わぬ攻撃をされた。
何を言っとるのだ!
そのぷっくりした頬っぺたで大人なんて言わせないぞ!
どう見ても5歳くらいでしょ、アンタ達!
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冷兎 - シャーロックさん» それはない、え、てか二人が言うこと聞くとか明日地球滅亡するの?? (2021年1月31日 21時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - 冷兎さん» ふふふ、ナイスなのはレイトの絵がすっごくかわいいからだよ! (2021年1月31日 15時) (レス) id: 9c59d2a140 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - 姉貴…ここであの絵を取り入れてくんのと青葉入ってくんのナイスすぎる (2021年1月31日 1時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - 冷兎さん» もうめっちゃくちゃだねwこれが本当のクレイジーDAYS☆ (2021年1月29日 21時) (レス) id: 9c59d2a140 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - シャーロックさん» あ、俺よりヤバイ人出てきてはるんですけど??え、ちょ、らんn((ナナミぃ!サンクチュアリ燃やして彼女と一緒に日本に帰って来い!! (2021年1月29日 21時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャーロック | 作者ホームページ:https://twitter.com/Sherlock_Rio
作成日時:2020年12月22日 22時