神よりも強いユウミ姉さんパワー ページ23
「アンタ達!」
「な、なんでナナミちゃんが……」
絨毯の上に座り込んだ二人を思い切り睨むと、コノハヅキさんは一瞬で泣き止んだ。
やっぱりリーハ君を誘き寄せるための嘘泣きだったのね!
あざとい奴!
リーオックさんは顔をこわばらせた。
「ナナミはよんでない!おれたちはリーハと、」
「お黙り!」
渾身の一喝。
そして私は手を出した。
「今すぐ私に毒を渡しなさい」
「ど、どくなんてない……」
コノハヅキさんは誤魔化そうとしたけど、私は許さない。
「あるでしょ!私は騙されないわよ、今すぐ出しなさい!」
「いやだあ!これは、ぼくのだいじなどうぐなの!」
「そうだ!ナナミにコノハヅキのどうぐをぼっしゅうするけんりなんてない!」
私は深呼吸をした後、二人の頭上にゲンコツを落とした。
「ぼうりょくはんたーーい!!!」
コノハヅキさんはそう叫んで泣きだした。
アンタが言うのはおかしいっての!
「ナナミのバカアアア!!!」
そう言ったリーオックさんにはもう一発追加しておいた。
二人がうるさくて、いい加減頭がおかしくなりそうだったけど、そうと悟られてはいけない。
「さぁ、出さないとまたゲンコツよ!」
私は仁王立ちで凄んだ。
5分後、コノハヅキさんは引き裂かれるようなうめき声を上げて、絵の具や色鉛筆や筆が沢山入っている、トランクみたいなケースからチューブを3つ取って私の手に置いた。
「3つ?少なくない?」
「もうない!」
「それでぜんぶだ!」
リーオックさんが泣きながら怒鳴った。
「毒だけじゃなくて、硬化剤もあるって前に言ってなかった?」
「それもいれて、それでぜんぶ!!」
怪しいもんだわ。
私は二人を試して見ることにした。
「神様に誓える?」
「ちかえる!」
「もちろん!」
「じゃあ、ユウミ姉さんへの愛に誓って『毒や硬化剤などの危険物はこれで全部です』って言える?」
すると、「え"」「ユウミさんはかんけいないだろ……」と二人はたじろいだ。
やっぱりまだあるのね!?
「嘘をつくなんて最低よ!早く全部ここに出しなさい!」
「も、もうない……」
「ユウミ姉さんへの愛に誓ってそう言ってるの?アンタ達の愛ってそんなに軽いの?そんなに簡単にユウミ姉さんを裏切れるの?最低!!」
私の言葉に、リーオックさんは「ちがうーー!ユウミさんをひきあいにだすなよーー!!」と叫んで転がった。
一方、コノハヅキさんは涙をボロボロとこぼしながらトランクに再び手をかけた。
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冷兎 - シャーロックさん» それはない、え、てか二人が言うこと聞くとか明日地球滅亡するの?? (2021年1月31日 21時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - 冷兎さん» ふふふ、ナイスなのはレイトの絵がすっごくかわいいからだよ! (2021年1月31日 15時) (レス) id: 9c59d2a140 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - 姉貴…ここであの絵を取り入れてくんのと青葉入ってくんのナイスすぎる (2021年1月31日 1時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - 冷兎さん» もうめっちゃくちゃだねwこれが本当のクレイジーDAYS☆ (2021年1月29日 21時) (レス) id: 9c59d2a140 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - シャーロックさん» あ、俺よりヤバイ人出てきてはるんですけど??え、ちょ、らんn((ナナミぃ!サンクチュアリ燃やして彼女と一緒に日本に帰って来い!! (2021年1月29日 21時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャーロック | 作者ホームページ:https://twitter.com/Sherlock_Rio
作成日時:2020年12月22日 22時