兄夫婦の馴れ初め 2 ページ22
約十数年前に遡る
「ねえねえ、由愛!」
「どうしたの?」
「隣のクラスの如月くん!カッコよくない!?」
「そうだね、頭一つ抜けてるね」
「でしょ!!」
「なんで、自慢そうに.....」
当時、高校生だった私
同級生の如月秋斗くんの話で持ちきりだった
誰が彼に告白した
彼はずっと誰かを好きだ
彼には少し年の離れた妹がいる、など
噂で溢れていた
「学年1の美人の佐藤さんでも駄目だったんだって!それなら学校1の美人のアンタが行くしかないでしょ!!」
「あのね、私はそんなに美人じゃないからね.....」
当時何故か私は学校1の美人と言われていた
ただのからかいだってことはわかってるんだけど
人から注目を浴びることが当時の私は凄く恥ずかしかった
「え、米原さん如月に告りにいくの!?」
「ちょ、違うよ!」
米原とは私の旧姓のこと
「米原さん告白しにいくんだってー!皆で応援してやろうぜ!」
「いいじゃん!」「ガンバレー!」
「本当に違うんだって.....」
泣きそうになっていた
その時
「なぁ、米原由愛がいるクラスってここ?」
「あ!」「当人が来た!!」
勘違いだと思うけど、当時の私はこう思った
“助けてくれたんだ”ってね
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作者名:伊東と田中 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miku0417Mi1/
作成日時:2019年12月21日 0時