これが恋だなんて信じないⅡ (ページ24)

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真剣乱舞祭当日ページ24

「あ～やせ！おまたせ！」

「おお、おはよう。テンション高めね。ってかこのニット可愛いじゃん。」

「え、ありがと！ってかブーツ似すぎてて笑う」

「それな、ほぼおそろじゃん」

綾瀬の家に集合してすぐにそんなことを話し、会場へと向かう。時間はお昼には少し遅い時間。開演は19:00だから、まだ全然早いけど、物販に並びたいのだ。

「忘れ物とかない？」

「私はないよ、Aこそない？今なら取りに帰れるぞ？」

「大丈夫大丈夫。携帯にキンブレにチケットに財布に……手紙もある」

折れないよう、小さめのファイルに入れられた箔押しの白い封筒はちゃんと鞄に入っている。綾瀬が「手紙書いたんだ。私書きたくても推しが出てないから書けない」と言うので、「単騎あるだろ」と肩を叩いた。まあこちらも双騎が決まっているのだけど。

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「物販、意外と並んでたね～」

「早い時間だったけどね、しゃーない。それよりタオル手に入ってよかったじゃん」

「ね、タオルは意外とすぐ売り切れてる人もいたからびっくりだわ」

物販で源氏兄弟のブロマイドと髭切タオルを購入し、会場の前で長く待たされてからようやく席についた。本当はブロマイドは兄者だけでいいのだけど、先輩に少しでも貢献しておこうかなと思い、これも購入。源氏兄弟自体好きだしね。知り合いがキャラクターの格好をしている写真を買うというのは、言葉に表すと中々にシュールなものだ。

綾瀬はと言えば、加州がいないので物販は買うか買わないか迷っていたが、結局、加州の次に好きな、今剣と岩融の二人のブロマイドを購入していた。ブロマイドってそのまま本人にお金がいくって言うし、記念にもなるからいいよね。

手紙も、「三浦宏規様」と書かれた箱に入れてきたが、私が入れた時はもう既にプレゼントらしき箱やら手紙が入っていて、宏規くんにはちゃんとプレゼントをくれるファンがいるんだな…となぜだか実感させられた

もう客席には人が割と入っていて、しきりにざわめいている。もう開演1時間前だ。

突き出たステージの上には、刀剣それぞれの紋が描かれている大きな白い提灯が下がっていて、メインの方も扇のようなセットと、今回の乱舞祭の全員の写真を映しだす大きなスクリーンがあり、どれもライブのワクワク感を増長させる。

綾瀬も隣で「なんか緊張してきたんだけど……」と呟いてるし、私も口角が思わず上がっている。今日はとことん楽しむぞ！