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龍樹side

「おい戸村ーーー。


お前塔森のSクラスの奴と付き合ってんだって?



しかも首席と。



お前さー、そんな毛並みのいいやつで我慢できんの?



どーせさあ、やらせてなんてくれねーんだろ?




まじでねえよなあ、そんな真面目ちゃん。



俺らがどれくらいのもんか見てやるからさ、今度あそこのホテルまで連れてこいよ。」





「まじでやめろよ、ふざけるな。」





「おー、こっわw



ガチギレしちゃったよー、戸村くぅーん。




俺ら友達じゃん?」




「うるせえ!!!!!!




次真桜に手を出すとか言ってみろ!


殺してやるからな!!!!!!」




「あ!?

お前さ、ふざけてんじゃねーよ!


塔森の奴らなんか、俺らをバカにしてるおぼっちゃまおじょーちゃまの集まりだろ!!!!!!



そんな奴と付き合うとかまじでなんなんだよ!」




真桜に、合わせる顔がない。


そう思った。


このままこいつらを放っておくべきじゃない。




あいつは、Sクラスで戦ってるのに。



俺を信じてくれてるのに。




俺だって、こいつらを変えなきゃ。


「Sクラスの奴らは、見下してるやつもいる。



だけどそれは、あいつらがやってる努力を俺がやってないからなんだよ。



学校は勉強するところだ。



そこで勉強していない俺らの立場がねえのは当たり前だろ。



あんなあからさまな差別もどうかと思うけど、あいつらはやることやってんだよ。




俺は、そんなあいつに惚れただけだ。


お前らがどうとか、関係ねえんだ。


頼むから、俺をほっといてくれよ。


俺はちょっとでも努力をしたいんだ。」









いつも遊ばずに頑張ってきたあいつ。

いつのまにか、あいつを遊びに誘う奴はいなくなった。

人気者なのに、一歩距離を置かれていた。

家に帰ってテレビも見ずに。

流行りの曲も、芸人も、何も知らなかったあいつ。

若者言葉の意味がわからずに、戸惑っていたあいつ。

毎日歩きながら英単語を覚えていたあいつ。

旅行にも問題集を持って行っていたあいつ。

修学旅行でも恋話にも参加せずに、テキストと向き合っていたあいつ。



その努力を、俺はできるだろうか。

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設定タグ:恋愛 , ヤンキー , 幼馴染   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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かぷりちお - コメントありがとうございます!亀更新ですが、完結は必ずしますので、気長に読んでくださると嬉しいです! (2018年8月24日 2時) (レス) id: 0810d4d9bb (このIDを非表示/違反報告)
G - 続き気になる (2018年8月22日 16時) (レス) id: cad32de435 (このIDを非表示/違反報告)
あいり - 続き書かれる予定はありますか、、、?設定が面白いので思わず読み入ってしまいました笑 (2018年8月22日 11時) (レス) id: 5cff57e74b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かぷりちお | 作成日時:2018年6月27日 19時

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