You and me...

Angel Heart2-LT ページ48

「また拒絶されるかもしれないって思ったら。怖くて前に進めませんね・・・」


拒絶って。
随分強い否定の言い方だと思った。
一度告白を断られたくらいで、使う言い回しか・・・？


涙を拭いて、少し落ち着いた様子のA。


「あ〜〜ホントにすみませんでした・・・いい年して泣いたりして」

LT「年なんて・・・関係ないよ。ツライこと思い出させちゃったな」

「ｼﾞｮﾝｳﾝに・・・」

LT「えっ」

「ｼﾞｮﾝｳﾝに。私のﾊﾞｰｼﾞﾝをもらってほしいって・・・一方的にお願いしたんです。10年前」

LT「！！！！！」


お、おい。そ・・・れは、告白っていうか・・・
なんていったらいいか・・・


「彼は小さい頃からずっとお兄さんで・・・最後までお兄さんでいてくれました。
でも私は。捧げたかったです・・・。奪って欲しかったです、彼に」

LT「・・・」


そういうことだったのか・・・。
拒絶、か。
彼女の中ではそういうことになってしまっているんだな。


冷静な色を取り戻したAの瞳。
だけどその視線は遠くをさまよっているようだった。
僕はそんな彼女の肩をまた抱き寄せて、ゆっくり揺すった。


LT「そっか・・・。僕は男だからさ、ｲｪｿﾝの気持ちがわからないでもないよ？」

「ホントに・・・？」

LT「うん＾＾」

「私・・・それでもやっぱりｼﾞｮﾝｳﾝのことが好きで。ずっとずっと好きで・・・忘れられなくて」

LT「うん・・・」

「今でも―ｼﾞｮﾝｳﾝに捧げたいって思ってるのに」

LT「うん・・・」


んっ？！
彼女、今・・・何気にすごいこと言わなかったか？
それってまさか、今でも・・・ってことか・・・？


おいおい・・・。
今夜のことは、僕も反省しなきゃいけない点がいっぱいだけど。


ｲｪｿﾝ。
お前の罪は―多分お前が思ってる以上に重いぞ・・・。


僕は―自分なんかより、天使と呼ぶに相応しい女の子に出会ってしまった。


＊


YS「ﾋｮﾝ、A！戻ったぞ〜！」

LT「あーおかえり。ちょっと静かにしてよ〜」


すっかり泣きつかれて。
テーブルに突っ伏して眠ってしまったA。


YS「寝てる・・・のか？」

LT「そそ。」

YS「ﾋｮﾝ・・・一応聞くけど。Aに変なことしてないよな？」


横目で僕を見つめるｲｪｿﾝ。
できるわけねーだろ！あんな話聞いたあとでさ・・・。

Wings-YS→←自分で撒いた地雷-LT

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す