Tonight, tonight.

僕らの時代-KH ページ25

「研究熱心なお客様が多いようでまだまだ質問も尽きませんが〜以上をもちまして回答を締め切らせていただきます＾＾」


司会者の進行で―出番がようやく回ってくることが暗に示されて。
僕らもプロとして我に返る。
たくさんの拍手に包まれながら、ご満悦そうな表情の演者がステージを下りた。


やれやれ・・・ホントにようやく、ですね。


「さて、皆さまのお手元にございますパンフレットにも記載があると思いますが。本日は特別ゲストのスペシャルステージをご用意しております！」


その言葉を合図にか、会場全体の照明が暗転して。
代わりに、スポットライトが僕らのいるスペースをカッと照らした。


うわ・・・ちょっと！
若干不意打ちのライトアップとはいえ、僕たち丸テーブル囲ってる場合じゃない(笑)
そそくさと横一列に整列して〜参加客たちの方を正面とする。


さっきまでのプレゼンとは、ほとんど何の関連性もない存在でありながら。
有難いことに、沸くような歓声と拍手をもらい受けて。
でもなんて言ったらいいのか・・・いつもの仕事とはやっぱり勝手が違うというか。
まるで結婚式の余興をやらされるような気分なのは、僕だけじゃない気がする(笑)


だけどうちのﾄｩｷﾞﾋｮﾝがリーダーとして、90度のお辞儀を何度も重ねてて。
そのあとはひらひらと手を振ってみせたり、天使の笑顔を参加客に向けたりするもんだから。
どんな場だろうが、どんな気分だろうがね。
僕たちは「そうあるべき」なんだろう。


さて、それじゃ―


「国民的人気グループ、Super Juniorにお越しいただきました！
それではSJの皆さん、どうぞステージへお願いします！」


一応でも。この場で望まれてるようだから。
老若男女問わず―短い時間の中で、僕たちに魅了されてほしい。


司会者や今日の進行表に促されるままに。
ぞろぞろとステージに向かって足を向けると―


YS「よっ、と」

KH「・・・？」


前方のメンバーが先を行ってるに関わらず、ｲｪｿﾝﾋｮﾝは。
僕の斜め後ろの〜会場に設置されてたゴミ箱に。
ちょっとおどけたような動きで何かを投げ入れてた。


僕の頭上を弧をえがいて飛んでったものを、なんですかあれ？と聞く間も。
あるいはそういう状況でも今はないんだけど。


YS「ハハッ！ナイスシュー＾＾」


そう笑って、ピッと僕を指差した。


今日のｲｪｿﾝﾋｮﾝ―
冒頭の音合わせのときといい、なんだかやけに調子が良さそうだな。
というか。


調子こいてる？

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