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これまでのことを、全て話した。

涙でぐしゃぐしゃになった俺を
ななもりさんは抱きしめてくれた。



コタツから俺を見つめてくる、
水色の羽織を着た人と、黄色の羽織を着た人。

ストーブ付近で暖を取る、ピンクの羽織を着た人と
オレンジの羽織を着た人。




この人たちは何者なんだろう。




そして、
先程まで笑顔だったななもりさんは
真剣な顔になって、俺に話しかけてきた。





「莉央くんは、家に帰りたい?」

「…………帰りたくない。」

「そっか、ならここに居な?」

「えっ…」

「な組って聞いたことない?」

「あ…テレビでちらほら…」

「ふふ、ここがそのな組。
そして俺はな組の組長で、ここにいる人は組員。

莉央くん。
良ければ、な組に入らない?」





は……?

ここが…な組の本拠地!?


で、何故か誘われてる……!?





断ろうと思った。

でも、よく考えてみれば俺にはもう帰る場所がない。


こんな俺に、
笑いかけてくれる人なんて、これから居るとは限らない。


選択肢はひとつしかないみたいだ。




「……よろしくお願いしますっ…!!」






それから、俺は修行をした。

銃の扱い方、体術、ナイフの扱い方など。


そして俺に1番合っているのは、
"潜入捜査"だということが分かった。

中性的な声や身なりから
向いているということを知った。




嬉しかった。

な組の組員として役に立てることが
何より嬉しかった。


みんなと同じ羽織を、
なーくんが用意してくれると聞いた時には

飛んで喜んだことを今でも覚えいる。





「莉央くん。好きな色を選んでいいよ。」





並べられた色とりどりの羽織。

俺の目にとまったのは少し淡い赤色。





「浅緋色の羽織か。いい色じゃん!」

「浅緋色…!」






今は俺に似合わない色だけど…

いつかこの色の相応しい人間になるために



俺は、頑張るよ。





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めあり(プロフ) - キララさん» キララさん何作品もありがとうございます〜…!!(∩ω∩*`) (2021年2月16日 23時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
キララ - 3つ目も楽しく読ませていただきます! (2021年2月16日 23時) (レス) id: 97464f7e6f (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - 蝶花さん» わわわ!ありがとうございます!頑張りますっ! (2020年12月7日 17時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
蝶花 - 更新待ってます! (2020年12月7日 15時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - 冷凍みかんさん» コメントありがとうございます!素敵なお言葉、光栄でございます!!頑張ります! (2020年12月6日 10時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めあり | 作成日時:2020年12月2日 22時

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