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地下。
薄暗くて少し肌寒い空間は血なまぐさい
「わ、わかった！全部話す！！だから、どうか」
大量の冷や汗、口元は恐怖に耐えられず変に歪で
両手両足を拘束されても必死に藻掻く姿は滑稽だ
さっきからずっと何か言ってやがる
「はは、俺ァただイラついて、てさ…？仕方ないだろ、」
「……」
短くなった煙草を男の眉間で火を消す
カエルが潰れたような声は聞き流した
イラついたから呪術師を殺した。
動機としては充分、そしてそれ以上は収穫無し
ただの時間の無駄だ。もう良いだろう
少し男に微笑む
「へ、…許してく」
その笑みは決して許したというわけじゃない。
オマエの魂まで消してやるからな、という宣告に近い
「じゃあな」
頭に置いた手から徐々に男が消えていく
時間にしたら1秒も無いが。
カシャン、と拘束具が落ちる
そこには男の血痕も温もりも面影もない
「…今日は稀に見るくらいの散々な日だったな」
男が拘束され座っていた椅子に腰をかける
午前中は部下の弔いに行き、午後は上層部の呼び出し、内容は悟に盗聴されるし。
まぁ、今はやりなれた仕事の時間だったので散々な日のカウントには入らないけど。
1年との体術を任された日、その後飯に行った時に悟から電話が掛かってきたのは少なくとも俺を疑っていたからだろう。
“なにしてんの”ではなく“どこにいんの”
多分上層部の呼び出しの内容を聞いたことで俺の疑いは晴れただろう
疑ってんなら直接聞けばいいのに変なところで慎重だよな悟は
prrrrr...
仕事用のスマホが音を鳴らす
「はい、壬生」
『許さない…許さない…許さない…許さない』
『見てなさい、近いうち絶対呪い殺してやる』
ブチッ
「ふっ、おかしい奴…くくっ、」
呪い殺してやる、ね…
いいセリフじゃねぇか熱烈で照れちまう
新しい煙草に火をつけて1階に続く階段を登る
地下の血なまぐさい臭いは煙草の煙に掻き消される
「お仕事お疲れ様でした。」
「どうも。これ発信源辿っといてくんねぇか？」
「畏まりました。」
「ありがとな」
さっきのスマホを預ける
有難く思え、そのうち俺から会いに行ってやる
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雪マカロン - 面白いです！更新頑張ってください！ (2021年3月4日 18時) (
レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
Pなつ(プロフ) - ぽんさん» すみません！忘れていました。今後気を付けます、教えてくれてありがとうございます！ (2021年2月16日 1時) (レス) id: 858f440854 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わわん | 作成日時：2021年2月14日 17時
