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▽紅葉△ ページ31

「おいおい!どうしたんだよ冨岡それ!!」

朝、冨岡の姿を見た宇髄は爆笑した。



それもそのはず。


冨岡の頬にはくっきりとビンタ痕が残っていた。

昨日Aに打たれたものだろう。



「ははは、珍しいな!」

煉獄も合流して、興味深そうに冨岡の顔を覗きこんでいる。



そんな二人の様子を眺めるだけで何も話そうとしない冨岡に、宇髄が訊ねた。



「で、その立派な紅葉は誰にやられたんだ?女か?」

宇髄はむき出しの好奇心を隠さず、にやにや笑いながら言った。



「環だ」

冨岡は感情の見えない声音で答えた。



その返答に二人は数秒固まる。




「よもや!!」

煉獄が叫んだ。


続けて宇髄も冨岡に勢いよく問いただした。

「環って環Aか!?」

「そうだ」



「キメツ学園の生徒なのか?」

煉獄が二人に訊く。



「あー、多分な。俺授業で一回会ってるしな」

宇髄は悔しげに顔をしかめた。


あの初心な女子生徒の事だろうと宇髄は先日の授業を思い出していた。

名前が引っかかってはいたが、特に深く気にしなかった。


気にしておけばよかった、と宇髄は後悔した。



「所で、冨岡はどういう経緯で環少女に平手打ちされたんだ?」

煉獄が一番の疑問をぶつける。


「またこうして巡り会えて嬉しいと言ったら打たれた」



煉獄と宇髄は顔を見合わせた。

冨岡は二人の行動に不思議そうな顔をしている。



当然ながらこの言葉だけでは明確な平手打ちの理由が分からない。


冨岡の言葉足らずはいつもの事だが、今回は事の詳細が気になる。

何とか二人は冨岡から状況を聞き出した。







「また怪我をしたのか………お仕置きが必要だな」

煉獄は眉を潜めて、そう呟いた。


前は『千寿郎と会話禁止』がよく効いていたが、今世ではあまり意味がない。


新しいものを考えなくては、と煉獄は静かに決意した。




「結局、環は記憶があるのか…?」

宇髄の口からぽろり、と疑問が零れた。



「なくたっていい」

冨岡がはっきり声を出した。


他の二人はじっと黙って冨岡の方を見ていたが、しばらくすると笑い始めた。


「それもそうだな!」

宇髄が豪快に頷いた。



またゆっくり築けばいいのだから。

それが出来る時代に生まれたのだから。



口には出さなかったが、三人とも同じ考えをしていた。

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設定タグ:鬼滅の刃 , キメツ学園   
作品ジャンル:アニメ
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彩羽_Iroha.(プロフ) - 雛子さん» そうだったのですね…!教えて頂きありがとうございます!これからも応援しています!良かったら仲良くさせていただけませんか…?m(*_ _)m (2019年11月5日 0時) (レス) id: 5b9a02ba17 (このIDを非表示/違反報告)
雛子(プロフ) - 彩羽_Iroha.さん» ありがとうございます!背景画像の水玉模様のことでしょうか??デザイン設定の背景画像で選んでます!これは2ページ目にあります〜 (2019年11月4日 18時) (レス) id: 3004313f3e (このIDを非表示/違反報告)
彩羽_Iroha.(プロフ) - こんにちは!はじめましてです。内容も最高でした、やっぱりキメツ学園いいなあ〜。ちなみになんですけど、背景のやつってどうやってますか、? (2019年11月1日 23時) (レス) id: 5b9a02ba17 (このIDを非表示/違反報告)
雛子(プロフ) - 鬼滅Loveさん» 笑ってくださって嬉しいです(照)頑張ります!! (2019年9月2日 23時) (レス) id: 3004313f3e (このIDを非表示/違反報告)
鬼滅Love - え?なんですか?最高すぎません?笑いすぎてお腹痛いです!続きが早く見たいです!頑張ってください。 (2019年9月1日 23時) (レス) id: 001f58aed0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雛子 | 作成日時:2019年8月7日 16時

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