明日も４１ ページ42
そんな楽しかった文化祭も、終わって冬が深まった頃。
この地域に珍しく雪が降った。
夜、世間が雪に騒ぐ中、私といえば勝己と一緒に勉強をして早々に床についてしまった。
朝、起きるとやけに寒くて勝己の熱にしがみつく。
「さむい…」
むぎゅっと抱きついて勝己の胸に顔を埋めると、寝ていても無意識なのか背中に手を回されて暖かい微睡みにもう1度意識が落ちていく。
しかしそれを遮るようにけたたましくアラームが鳴った。
寝ぼけ眼を擦りながらスマホの音の源を消そうと腕を伸ばし、画面を見ると、1通のメールが届いていた。
From，雄英高校と書かれたそれは、学校が生徒に一斉送信したメールだった。
積もった雪は交通機関をマヒさせ、多くの高校は休校。
それは雄英も例外ではなく、寮であるとはいえ、教える教師側が電車での通勤ができず、街の雪掻き等のヒーロー活動に追われ、教師全員ヒーローである雄英らしい理由で本日は休校になった。
寒さに少し震えながらベランダのカーテンを開けた。
「うわぁ…！」
思わず声が出てしまうほど、広い中庭にはたくさんの雪が積もり、真っ白に輝いていた。
見渡す限りの銀世界は、普段灰色のコンクリートの中で暮らす私にとって別世界のようで、思わず窓を開ける。
ひゅうっと風が伸びる音が響いて凍るような冷たさが頬を撫でた。
そして下から聞こえる、騒がしい声。
「雪だぁぁぁあぁぁぁ！！」
「うひょーーつめてぇ!!!!やべぇ!!!!」
「芦戸ちゃんと、上鳴君…！」
きっちり防寒して雪に飛び込む2人の他に、ぞろぞろと中庭に出てくるクラスメイト達
「あ、Aちゃん！Aちゃんもおいでよー！！！」
「雪楽しいよーーー！！！」
お茶子と葉隠ちゃんの笑い声に思わず頷く。
急いで勝己の布団を剥がした。
「勝己、起きて起きて、雪やばい。」
「…あぁ？雪…？がっこーは…」
「先生達が来れなくて休みだって。外出よう？」
ぐいぐいと布団を引っ張るが一向に出てくる気配の無い
「んなクソさみぃのにやってられっか…俺は寝る…」
「もーーー…いいよじゃあ、私みんなと遊んで来るから。」
勝己は寒いのが大の苦手。行きたがらない事はわかっていた。
そんな事より雪！！！ガラにもなくテンション上がってる！！行かなきゃ！！
一番厚手の上着を羽織ってマフラーを巻いて外に飛び出す。
勝己が呼び止める声が聞こえた気がしたが、真っ白な雪の誘惑には勝てなかった。
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シトロン - 初めまして！いつも楽しく読ませてもらっています！読むたびに胸きゅんする作品でとても素敵です！これからも頑張ってください！応援しています！ (2018年12月15日 14時) (
レス) id: 22bac4a663 (このIDを非表示/違反報告)
akamaru(プロフ) - ひなさん» 本当ですか！？さっき直したと思ったんですが、まだ７に行くようになっちゃってますか？！ (2018年2月10日 15時) (レス) id: 8e554ad2d5 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ごめんなさい間違えました！ (2018年2月10日 14時) (レス) id: e3fe067d7a (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - この小説の続きへを押すと7にいってしまうようになってますよー (2018年2月10日 14時) (レス) id: e3fe067d7a (このIDを非表示/違反報告)
akamaru(プロフ) - 妃薫。さん» コメントありがとうございます！かっちゃんの幼児化1度やったのですが、短かったのでじっくりやるのもいいですね！´`*続編に進みましたので、そちらでもよろしくお願い致します！ (2018年2月10日 13時) (レス) id: 8e554ad2d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：akamaru
| 作成日時：2017年12月7日 16時
