明日も３９ ページ40
「「おつかれさまーーーーーーー！」」
わぁぁあっ！！！！！と大歓声が上がったのはホールから少し離れた出演者控え室
観客席からはまだ拍手の音が聞こえていて、劇が大成功に終わった事を表していた。
「っうぇえぇん〜〜緊張じだよぉぉぉ!!」
「うわぁぁん私もぉぉぉ！！」
緊張の糸が切れたのか一気に泣き出す芦戸ちゃんと葉隠ちゃんを眺めながら皆も安心したように胸をなで下ろしていた。
一方私はというと、
「い、いたたたた！！！痛い痛い！！もう良いから！！十分だから！！」
「しっかり落とせクソがぁぁぁぁあ!!!!」
控え室に備え付けの水道に手をかざし、後ろから抱き込まれる形で勝己に手をこれでもかという程擦られていた。
石鹸で３回洗われたのに赤くなっていないのは勝己が優しく手を滑らせてくれたからだろう。
「っ、Aちゃん！！」
手を拭いていると、唐突に名前を呼ばれ振り向く。
皆もこちらに向き直っていて、そこには申し訳無さそうに顔を歪めるお茶子がいた。
「ほんっっっとにごめん!!!!私…あそこで気が付けてたら、劇、台本通りやったのに、ほんとにごめん…！」
きっとあの氷塊が落ちた時の事だろう。
お茶子が勢い良く頭を下げたせいで被っていた帽子がふわりと落ちる。
私はそれを拾い上げる。
「何言ってるの？大成功だったでしょ？失敗なんてなかったよ？」
「っ、でも、私、」
「お茶子が台本作ってくれて、ここまで引っ張ってきてくれて、しかも結果オーライ、最高の劇だった！！」
観客は盛り上がったし、あの氷塊が落ちなければ、こんなに盛り上がりはしなかったんじゃないだろうか。
「俺はAの手の甲にキスできたしな。」
「テメェェェ!!!!もう落としたからな!!!!死ね!!!!忘れろ!!!!」
「絶対に忘れない」
「クソカス表出ろ!!!!!!!!」
「うるさい」
騒がしい勝己収めてお茶子に帽子を返す。
目にいっぱい涙を溜めて、そんな申し訳なさそうな顔しないで欲しい。
だってお茶子、1番頑張ったんだもん。
「ありがとう監督、1番1番、お疲れ様。」
「う、ぅぇ、A、ちゃぁぁぁあん！」
泣き出したお茶子を抱き締めながら私もちょっとうるっと来てしまい、瞬きをする。
その様子を見ていた切島や出久も感動したのか、うぉぉぉぉっと更に騒ぎ、打ち上げだーーー！と声を張り上げる。
頑張って良かった。
動く度、ふわふわ揺れるドレスも、悪くないなんて思えてしまうぐらいだった。
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シトロン - 初めまして！いつも楽しく読ませてもらっています！読むたびに胸きゅんする作品でとても素敵です！これからも頑張ってください！応援しています！ (2018年12月15日 14時) (
レス) id: 22bac4a663 (このIDを非表示/違反報告)
akamaru(プロフ) - ひなさん» 本当ですか！？さっき直したと思ったんですが、まだ７に行くようになっちゃってますか？！ (2018年2月10日 15時) (レス) id: 8e554ad2d5 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ごめんなさい間違えました！ (2018年2月10日 14時) (レス) id: e3fe067d7a (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - この小説の続きへを押すと7にいってしまうようになってますよー (2018年2月10日 14時) (レス) id: e3fe067d7a (このIDを非表示/違反報告)
akamaru(プロフ) - 妃薫。さん» コメントありがとうございます！かっちゃんの幼児化1度やったのですが、短かったのでじっくりやるのもいいですね！´`*続編に進みましたので、そちらでもよろしくお願い致します！ (2018年2月10日 13時) (レス) id: 8e554ad2d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：akamaru
| 作成日時：2017年12月7日 16時
