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対処法98 ページ7

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あの夜のストーカーとは違い、今背後にいるアイツは胸のやけそうな拘泥の色を表している

どこに逃げればいいのか分からない! 無我夢中すぎて、普段全く来ない道まで入り込んでしまった。純度の高い地獄にいるみたいだ


『‥‥!? うそ』


行き止まりだった


考えなしに無我夢中で逃げたからだ


背後に迫ってくる恐怖に冷や汗を流しながら、咄嗟にすぐそばのマンションの階段をかけ上る

上に行けば行くほど袋のネズミになることなんて分かってた。そう、わかってるよ!


でも少しでも長く逃げたくて、鉄製の階段を悲鳴を上げる足で上る

カン、カンと階段が鳴ってアイツが上ってくるのを感じながら、上に上に

このマンション、とても高い。このまま、終わりがなければいいのに。そうすれば、アイツから逃げられる。逃げていられる

しかしそんな事がある筈もなく、屋上に転がるように飛び出した私はカバンを抱き締めながらじりじりと後退した

マンションの高い屋上に吹き付ける強い風に煽られながら、向かってくるそいつにギリギリまで下がる。後ろはフェンスだ。だめだ、逃げ切れない

『な、‥‥なんで、‥‥なんで!!』

ストーカーはもういないと思っていた。安心していた。なのに、こんなのってない!

詰まる所、ストーカーは二人いたのだ(・・・・・・)

気がつけば、白塗りのお面が目の前にあった


『や、‥‥や、だ』

首もとが掴まれる。逃げられない。逃げ場がない

『やだ、ぃやだ』

力が、強い。ムリだ!


『ぜったい、やだあぁぁああ!!』

空気を裂くような絶叫をあげる。浮いた涙の破片が飛び散る


今度こそ、殺される


「シャアアアァァッ!!」

『!?』

今まさに首が絞められそうというとき、唐突に私のバッグの中から

『ヒカリ!?』

今朝着いていきたいと駄々をこねた愛猫が飛び出した

そのまま男の喉元に喰いつき、勢いよく後ろに倒れる。私はその拍子にしたたかに頭を打ち付けた。目の前に星がちかちかと散る


泣きたくなった。ヒカリは嫌な予感を感じていたのだろうか。だから、着いてきてくれたのだろうか


でも、たかが数秒勇敢なだけの猫が守った所で限界がある

ヒカリはその首を掴まれ、向こう側のフェンスに強く叩き付けられた


『ヒカリ!!!』

ガッシャン!と大きな音を立ててフェンスが鳴る。数秒でも私を守るために。ヒカリ、私のせいで


誰か


誰か、誰か助けて‥‥‥‥‥‥









「____いけませんよ。女性にそんな乱暴をしては」


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- 面白くて一気見した者です、もう更新されないんですね、この感じだと……。残念です (5月4日 12時) (レス) id: a4dff3124d (このIDを非表示/違反報告)
レモン - めちゃおもろいです!!夢主ちゃんの性格大好きです!更新楽しみにしてますっ! (12月12日 10時) (レス) @page43 id: 18ff82607c (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (11月14日 20時) (レス) @page43 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - イヤァァァァアオワッタ好きですで (9月18日 15時) (レス) @page43 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
猫目 - すごく好きです (7月15日 14時) (レス) @page43 id: 5daa8eb0a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんず | 作成日時:2019年12月28日 20時

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