対処法97 ページ6
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『はぁ‥‥』
残業で少し遅くなった帰り道を、とぼとぼと歩いていた
ネチネチとしたお姉さま方の目から無事ヒカリを隠しきり、一日の仕事を終わらせられたのは殆ど奇跡みたいなモノだと思う
真咲さんが妙にこちらに視線を寄越して来てたのは、何だったのだろうか
ストーカーの事も一応解決したんだし、そろそろ真咲さんとも仲直りしたい。でも、広報課の人たちの嫌がらせが終わってない以上真咲さんと接触すればより苛烈になるかもだし‥‥
『うぅ‥‥女の嫉妬怖いよぉ‥‥‥』
そりゃまぁ? 私は所詮ぽっと出ですし? お姉さま方から見たら「誰よあの女!」状態でしょうけど?
そんなモメ事起こる時点で面倒くさいよぉ‥‥アットホームな職場に戻りたい‥‥先生と先輩達の笑顔がみたい‥‥
いい加減この問題の解決策考えなきゃ‥‥今度はストーカーじゃなくてお姉さま方が「ここがあの女のハウスね!!」とか言って家に凸して来そう‥‥‥それなんてホラゲー?
やっぱり私にはコナンの世界なんてどうあがいても馴染めなかったんだ‥‥あそこ以上に良い職場なんてこの世の何処にもないんだ‥‥
今は無き天国に思いを馳せていると、ふと道の前方が目に入った
街灯しかない、暗く静かな住宅街の道
こんな場所を通ると、あの日の事を思い出して体が強ばる
いやでもでも、あのストーカーは捕まったんだし、怯える必要なんて何処にもないじゃないか
そう。捕まったのだ。あの日、安室さんとコナン君によって
その筈、なのに
『‥‥え』
少し前にある街灯の下、うっすらと冷色の光に照らされたそこに
悪夢がいた
黒いズボン。黒いフード。そこから覗く顔が
白塗りのお面に隠されている
『ぇ‥‥?』
地獄めいた生理的な恐怖に、第六感が全力で警鐘を鳴らす
間違いない。こちらを見ている
三日月型の目と口をしたお面がこちらを見て、そして、
こっちに、向かって、来る
『____っ!!!」
弾かれた様に背を向けて走り出した
怖い。あの夜よりも、桁違いに怖い
今ならわかる。アイツは、あの夜のストーカーと違って、追いかけてくるだけじゃない
明確に、私に害を為そうという気がある!!
追ってきているのを背後に感じながら、転がるように走る
高圧的な恐怖。触れたら最期事切れてしまいしうな恐怖。背中に氷柱を押し付けられている様な寒気
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あ - 面白くて一気見した者です、もう更新されないんですね、この感じだと……。残念です (5月4日 12時) (レス) id: a4dff3124d (このIDを非表示/違反報告)
レモン - めちゃおもろいです!!夢主ちゃんの性格大好きです!更新楽しみにしてますっ! (12月12日 10時) (レス) @page43 id: 18ff82607c (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (11月14日 20時) (レス) @page43 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - イヤァァァァアオワッタ好きですで (9月18日 15時) (レス) @page43 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
猫目 - すごく好きです (7月15日 14時) (レス) @page43 id: 5daa8eb0a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんず | 作成日時:2019年12月28日 20時