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第39話 濱田の弱み
村上side
村上「初めてのNISAか…」
閉鎖されとった図書館で仕事をしてみると、
本って小説だけやないんやな。
と、ビジネス本と睨めっこしとった。
ｶﾞﾁｬ
村上「こんにちは。」
「アンタか。ルンペルシュテルツキンの弱みは。」
村上「…………どちら様？」
中島「中島健人。ケンティーって呼んでも良いよ。」
村上「何の用やねん？」
中島「ルンペルシュテルツキンについて、言っておこうと思って。アイツは嫁と息子に捨てられた臆病者やから。」
村上「…それが？」
中島「と、言いますと？」
村上「昔は昔、今は今やろ？今時、別れる家なんていくらでもあるんやろ？ルンペルん家も価値観、合わんかったんちゃうか？冷やかしに来たんなら、もう帰ってや。」
まぁ、今日は様子見に来ただけだし…
と言って、ケンティーとやら男が帰って行った。
村上「なんやねん、あの男……」
腹立つからソッコー愚痴ってやった。
rrrrr………
村上「もしもし、崇裕ぉ？アンタの知り合いみたいなケンティーってやつ、なんなん？」
濱田「え…アイツに会ったのか！？」
村上「嫁と息子に捨てられて〜とか何とか言っとったけど、邪魔やから帰れ！って言ってやったわ。」
濱田「怪我はしてないんやな？」
村上「全然、全然！」
濱田「今すぐ迎えに行くから、今日はもう図書館閉めなさい。」
村上「え？気ぃ遣わんでエエよ。大丈夫やって！」
濱田「そこで待ってなさい。」
ｶﾞﾁｬｯ
過保護やなぁ、崇裕は。
片付けしとったら、杖をついた当人がすぐに現れた。
濱田「無事か！？」
村上「いや、だから大丈夫やって！崇裕こそ、足悪いんやから無理したらアカンよ。」
ホンマに気にせんでええのに……
と思っとった自分は浅はかやった。
村上「え………？」
◇
濱田side
信ちゃんを救出して店に戻ると、
店内がめちゃくちゃに荒らされとった。
濱田「無い………無い！！！」
村上「何が無いん？」
濱田「ストール…息子の形見なんや……」
なんてこった。
俺は合間を見て境界線の越え方を研究しとった。
そして、あの日重岡くんが持ってきたポーションが使えると、ついにわかったところやったのに…
村上「なぁ、崇裕。あのケンティーってなんなん？」
濱田「妻と不倫してたんや。俺はその腹いせに、ヤツの右手を切った。」
村上「奥さんは？」
濱田「…もう亡くなったよ。」
俺は自ら妻を殺めたことは言わなかった。
ただでさえ化け物の俺やから、せめての保身やった。
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るびぃ(プロフ) - 渡海さん» ありがとうございます！グループらしさを出したくてハルカスを選んでみました！ (2021年10月31日 3時) (
レス) id: a7df9901fc (このIDを非表示/違反報告)
渡海 - 更新お疲れ様です！巨人をあべのハルカスに例えるシゲが、センス抜群でめっちゃ面白かったです。これからも楽しみにしております!! (2021年9月28日 12時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るびぃ | 作成日時：2021年9月17日 13時
