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#2-34 ページ35

第34話 蘇りの水

重岡side

小瀧「あつーー!」


のんちゃんの2回目の交信が終わった。


小瀧「まずな、豆はノストス湖に行って蘇りの水で復活出来る。」
重岡「おお!」
道枝「ここから、そう遠くないです!」
小島「これ、まさかですけど謙杜王子も蘇るのではないですか?」
道枝「えぇぇ?謙杜………」


急に涙を浮かべる駿姫。


重岡「やれることはやってみよう。」
道枝「はい!」


しかし、俺らの希望は浅はかやった。


小島「完全に干上がってますね…」
道枝「そんな……」


干上がってしまっては、豆は蘇らない。


「絶望したやろ?」
「俺らがやったんじゃないよ?最初から干上がってたのさ。」

目の前には、丸山という男に扮したマルコ妃とケンティー。

小瀧「お前ら!」
ケンティー「しげ、一緒に行こうって言ったじゃないか。」
重岡「巨人にビビって逃げたやん!」

フン

俺らの痴話喧嘩を鼻で笑うマルコ。

丸山「でも、心配はいらんよ。ノストス湖の水はな、あるもので湧き出すねん。」

そう言って、俺の胸ぐらを掴むマルコ。

丸山「勇者の心臓や。」
小瀧「しげ!」
丸山「愛なんて、脆くて弱いもんやなぁ!」

智洋…もう会えへんのか……
ああ、万事休す。!
咄嗟に目を瞑った!

丸山「え?…あれっ??」

薄目を開ける。
焦った顔のマルコと、そんなマルコの首を背後から絞めるのんちゃん。
そして、ケンティーを殴り飛ばしたこじけん。
駿姫はそんな修羅場にビビって泣いとった。

丸山「お前…魔法か?」
重岡「はぁ?んなもんある訳…」

急に白い光が周りを包む。
呪いが解けた瞬間と一緒や。



遠い記憶、臨月を迎えた時やった。

『トラちゃん…?』
「先生!胎動が弱ってきています!」
「緊急手術をしましょう。」
『トラちゃん……死んじゃ嫌や!』



重岡「智洋…うちのお腹で死にかけたんや。」

俺はマルコを睨みつける。

重岡「愛は強さや。俺は必ず、智洋の元に帰る。絶対や!!」

ゴゴゴゴ

すると、干からびたノストス湖から水が湧き出した。

小瀧「こじけん!駿姫連れて下がれ!」
小島「はい!!」

それからはすぐやった。
水を得たノストス湖。
そして………

重岡「渦潮や。」

ポケットに忍ばせたままやった魔法の豆に、蘇りの水が染み渡る。

小瀧「しげ!渦に飲まれろ!それが異世界の入口や!」
重岡「のんちゃんもすぐ来てな!」
小瀧「今行く!」
丸山・ケンティー「「行かせてたまるか!!」」

わあぁぁぁ!!!

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るびぃ(プロフ) - 渡海さん» ありがとうございます!グループらしさを出したくてハルカスを選んでみました! (2021年10月31日 3時) (レス) id: a7df9901fc (このIDを非表示/違反報告)
渡海 - 更新お疲れ様です!巨人をあべのハルカスに例えるシゲが、センス抜群でめっちゃ面白かったです。これからも楽しみにしております!! (2021年9月28日 12時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るびぃ | 作成日時:2021年9月17日 13時

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