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#2-15 ページ16

第15話 濱田の過去

濱田side

境界線を越えたら、記憶が消える。
それは、探しているあいつとの記憶も…




濱田「くそっ!」



《回想》
俺は元々、魔法なんて持たないただの男で、
おとぎの森でひっそりと暮らしとった。




『あなたー、手紙が来とるよ!』





招集礼状が来るまでは。
この国は数年前から隣国と戦争状態やった。





『王様の為に戦えるなんて、自慢のパパよ。』






そう言ってお腹の中に宿る新しい命に声を掛ける。
妻は、俺が戦地へ行く事は誇り高き事やと疑わなかった。
けど、俺はそんな妻を裏切った。



遠征は死と隣り合わせやった。
俺は、生まれてくる命に会えない事に恐怖を覚えた。






バキッ






濱田「…………ぁぁぁぁぁぁ!」






恐怖に苛まれて、俺は自分の左足目掛けて、
ハンマーを振り落とした。
おかげで兵から退く事となり、左足を引きずりながら家路についた。






濱田「ただいま。」
『おかえりなさい…え?どうして?』






妻の腕の中では赤ん坊が眠っとった。






濱田「ただいま。おとんやで。」
『ねぇ、その足…戦って怪我したんと違うでしょ?』







妻の勘は鋭かった。






『この臆病者。…国の恥。』






この日を境に、妻は荒れていった。

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るびぃ(プロフ) - 渡海さん» ありがとうございます!グループらしさを出したくてハルカスを選んでみました! (2021年10月31日 3時) (レス) id: a7df9901fc (このIDを非表示/違反報告)
渡海 - 更新お疲れ様です!巨人をあべのハルカスに例えるシゲが、センス抜群でめっちゃ面白かったです。これからも楽しみにしております!! (2021年9月28日 12時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るびぃ | 作成日時:2021年9月17日 13時

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