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第11話 呪文の本
中間side
智洋「しげと先生を返せ!!!」
ごめん、智洋。
ホンマにごめん。
中間「はぁ…」
正門「落ち込む暇あるなら、他にやるべき事あるんやないですか?」
中間「…やること?」
正門「この帽子を直すとか…魔法とか?あの二人を呼び戻せばええんですよね?」
中間「魔法なぁ…さっき不発やってん。」
正門「やっぱ、アレやん?…ルンペルシュテルツキン。」
濱ちゃん…
出来事がカオスすぎて忘れとった。
◇
濱田「ほんで?ムラコを隔離させとったくせに、のうのうと来やがったと。」
中間「はぁ!?お前が変な火の玉、召喚したせいやろ!?」
濱ちゃんは、火の玉の出どころをあっさり白状した。
あれは、俺が村上を隔離病棟に入れとった事が気にくわなかった故の報復やと。
中間「すべこべ言わず、はよ出せや。火の玉はお前の仕業やと町中にバラすぞ!臆病者のルンペルシュテルツキン。」
濱田「はいはい。わかりました!………ほれ!」
棚から1冊の本を取り出して、俺に投げ付けた。
中間「おいゴラァ!大事に扱えや!」
濱田「こっちのセリフや。…やりすぎ禁物やぞ。」
中間「智洋の為なら、緑色になってもええ。」
濱田「用法と容量を守って、正しくお使いください。」
中間「棒読みの忠告、ありがとうございます。」
ここぞとばかりに憎まれ口を叩きやがって。
◇
中間「智洋。話、聞いて貰えへんか?」
部屋の扉をノックする。
智洋「…なに?俺も聞きたいことあんねん。」
中間「え?何?」
智洋「先、ええよ。」
中間「ごめんな…なぁ、智洋?俺さ、二人を呼び戻そうと思っとる。」
智洋「え…できんの?」
中間「濱ちゃんから、呪文の本貰ってきた。おとぎの森におった時みたいに使えるようになって、二人を呼び戻したい…と思ってる。まだ思ってるだけなんやけどさ。」
俺は、智洋の言う通り、二人は邪魔者やったこと、でも、巻き込んでしまったのはわざとではなく事故だったこと、
これまで智洋を虚言癖のおかしい子と偽っていたこと、詫びても詫びても足りない位、智洋を傷つけたこと、
でも、智洋の為なら全力を尽くしたいこと、
そして…
中間「呼び戻す事ができたら…俺のこと許してほしい。」
今までの人生でしたことが無いくらい、深々と頭を下げた。
智洋「…あのさ」
中間「なに?」
智洋「…パパはマリアンヌなの?」
ん?
中間「…誰?」
智洋「…何でもない。絶対呼び戻してや。」
中間「おう。」
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るびぃ(プロフ) - 渡海さん» ありがとうございます!グループらしさを出したくてハルカスを選んでみました! (2021年10月31日 3時) (レス) id: a7df9901fc (このIDを非表示/違反報告)
渡海 - 更新お疲れ様です!巨人をあべのハルカスに例えるシゲが、センス抜群でめっちゃ面白かったです。これからも楽しみにしております!! (2021年9月28日 12時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るびぃ | 作成日時:2021年9月17日 13時