強引 ページ6
◆A
千「またいらしてください。炭治郎さんによろしくお伝えください」
『はい。失礼します』
千寿郎くんに見送られ、煉獄家を後にした。
愼寿郎さん、炭治郎から聞いてた印象と違ったな…。
煉「恥ずかしい話だが、以前は父とあのように話すことがなかったんだ」
『そうなんですか?』
煉「竈門少年が俺の言葉を伝えてくれて、父の気持ちも変わったらしい。今では千寿郎の稽古も度々行っているそうだ。君たちのおかげだ」
『私は何も…伝えたのは炭治郎ですし…それに私が言うことではないですが、炭治郎も煉獄さんの言葉を伝えただけ。愼寿郎さんとの仲が修復したのは、煉獄さんの家族を思う優しい気持ちがあったからですよ』
そういいながら、優しく笑い向き合う煉獄さん。
煉「…君は本当に優しい言葉をくれる。竈門少年が俺の言葉を伝えてくれなければ父も変わらなかったかもしれない。Aが血を分けてくれなければ俺もここにはいなかった。感謝しても足りないくらいだ」
そんなに言われると照れくさくなる…。
煉「今日は突然すまなかったな」
『あ、いえ』
煉「君に返事を保留されてるのがもどかしくて、少し強引な手に出たかもしれない」
『…すみません』
煉「謝ることは無い、これはAの気持ちの問題だ。俺はどんな返事でも構わない。いつまでも待つつもりだ。ただ、気が気でなくてね…君は、冨岡とも親しいだろう。冨岡も君に興味があるみたいだからな」
『?』
冨岡さんが?
まさか、そんなことないだろう。
煉「君は周りのことは見てないのか?」
『そんなことは…』
煉「まぁいい。俺が今 知りたいのは君の気持ちだ」
『私は…』
煉「…」
『…私は、半鬼ですよ』
煉「…」
『いつ鬼になるか分からない、ならない保証なんてないんです』
煉「それが何か問題か?」
『…』
煉「それを知った上で、俺は君が好きだと言っている」
真っ直ぐに伝えられる思いに、今更ながら顔が少し熱くなる。
煉「それに…君は、俺の母上によく似ている」
『え?』
煉「強く優しい…Aがあの鬼に言った言葉は、昔俺が母上に言われた言葉そのままだった。嬉しかった」
『…煉獄さん、私…煉獄さんのこと好きですよ』
煉「!」
『でも、今はまだ…』
煉「…そうか、ならば今は待とう」
『…』
煉「だが俺もそう気は長くない」
グッと顔が近づき目を見開く。
『っ…』
煉「覚えておくといい」
『…はい』
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紫華 - 終わり方がいいですね‼︎続き楽しみに待ってます! (8月24日 9時) (レス) @page28 id: 7aa6fe7fca (このIDを非表示/違反報告)
夜空ゆーたお(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!! (5月19日 17時) (レス) @page26 id: d76bc8bfcd (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます٩( ᐛ )و (2023年4月10日 3時) (レス) @page23 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:妄想たのしい | 作成日時:2023年1月3日 18時