悲しき鬼 其ノ弐

11.姉妹の戦い ページ26

*A



遊郭での戦いの後、1週間後に目が覚めた。
目が覚めてさらに1週間…鋼鐵塚さんが刀を届けにやってきた。


マ「Aさん、鋼鐵塚さんが刀を届けに来ました！」

『あ、うん！』

鋼「…」


あれ、なんかあの人の周りの空気が、、黒い…。


鋼「…」

『ど、どうも…』


受け取った刀を鞘から抜いて握れば、刃が透明に変わる。

鞘に戻した時、鋼鐵塚さんから渡された手紙。


『…私に？』

鋼「炭治郎に渡しておけ…いいか、必ず渡せっ」

『は…はい……』


ものすごい気迫で念押され頷くと、鋼鐵塚さんは帰って行った。


『なんだろう…』

ナ「お手紙、なんですか？」

『…』


炭治郎、まだいつ意識戻るか分からないし……読んじゃえ。
3人も覗き込みながら手紙を開いた。


「『…』」


そっと折りたたむ。

これは、


『見なかったことにしよう』

「はい…」


それから1ヶ月後に、ようやく炭治郎の意識が戻ったと知らせが来た。
任務中だったけど、戻った時には既に回復訓練をしていた。


炭「そうだ、俺が眠ってるあいだに刀届いてない？刃こぼれしちゃって」

「『！』」


炭治郎の言葉に、全員言葉を詰まらせる。


キ「Aさんの刀は2週間程で届いたのですが…」

『その時、炭治郎にって手紙預かってるけど……読む？』


預かってた手紙を炭治郎に渡す。
開いた炭治郎は顔を強ばらせる。

だって、「呪う」とか「お前にやる刀はねぇ」とか書かれてたもん。
あの時もかなり怒ってたよ。鋼鐵塚さん。


炭「これはまずい…」

キ「ですよね」

炭「今回は刃こぼれだけだったんだけどなぁ…」

『炭治郎はその前に1回折って、1回無くしてるからね』

炭「あぁ…」

キ「里に行ってみてはどうですか？」

ナ「直接お話した方がいいと思います」

炭「里って？」

キ「刀鍛冶の皆さんの里です」

炭「え…行っていいの？」


→

不審な失踪→←回復

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す